伊藤ハム米久HD、NZ食肉大手を760億円で買収し牛肉輸出を拡大

伊藤ハム米久HD、NZ食肉大手を760億円で買収し牛肉輸出を拡大
伊藤ハムNZ買収拡大

国内市場の成長が見込みにくいなか、伊藤ハム米久ホールディングスはニュージーランドでの調達・加工体制を広げ、海外事業の拡大を急ぐ。連結子会社アンズコフーズを通じた今回の買収で、米国や欧州向けの牛肉輸出拡大と供給基盤の強化を狙う。

ハイライト

  • 伊藤ハム米久HDはニュージーランドの食肉加工大手グリーンリーを約760億円で買収し、牛肉輸出事業拡大を目指す。
  • グリーンリーとアンズコフーズの年間と畜頭数は合計約60万頭で、ニュージーランド全体の25%を占め、生産規模が大幅に拡大する。
  • グリーンリーの純利益率は2025年9月期で7%と高く、今後も1000億円超の成長投資計画を進める方針。

買収の規模と狙い

According to Nikkei, 18日に発表した内容によると、伊藤ハム米久ホールディングスはニュージーランドの食肉加工大手グリーンリーを約760億円で買収し、完全子会社化する。取得は連結子会社アンズコフーズを通じて進め、生産の上流資源を確保しながら輸出事業の拡大につなげる。

同社は人口減少などで日本市場の大きな成長が見込みにくいなか、牛肉輸出の主要国であるニュージーランドを足がかりに海外販売を伸ばす方針だ。グリーンリーとアンズコフーズの牛のと畜頭数は合計で年間約60万頭を超え、ニュージーランド全体の約25%を占める規模になる。

規模拡大に加え、グリーンリーが持つ自動化のノウハウも取り込む。同社の食肉処理場は自動化が進んでおり、一般的な食肉加工事業者の純利益率が5%未満とされるなか、グリーンリーの2025年9月期の純利益率は7%だった。

NZ拠点の強みと今後の投資余地

今回の投資では、ニュージーランドの事業環境の安定性も後押し材料になっている。各国で飼料価格の高騰が生産コストを押し上げる一方、ニュージーランドでは牧草による飼育が多く、飼料価格の乱高下の影響を受けにくい。

さらに、BSEや口蹄疫などの感染症が発生しておらず、輸出停止に直面する可能性も低い。こうした条件は、米国や欧州向けの安定供給を重視するうえで優位性になる。

伊藤ハム米久HDは2035年までの長期経営戦略で、1000億円規模の成長投資を打ち出している。今後も投資余力を見極めながら、有望な案件があれば1000億円を超える投資も進める考えだ。

当サイトの以前の記事では、邦銀3メガバンクがインドで出資・買収を通じて事業基盤を拡大し、合計で約1兆円規模の投資を進めている点を取り上げました。リテール拡大や投資銀行機能の強化など戦略は各行で異なる一方、規制リスクへの対応や現地事情に通じた人材確保が成否を左右すると整理しています。

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