ヤクルト本社、株主提案を否決し会社提案の取締役選任案を可決

ヤクルト本社、株主提案を否決し会社提案の取締役選任案を可決
ヤクルト総会の決断

アクティビスト株主との対話が続く中、ヤクルト本社は6月24日の定時株主総会でダルトン・インベストメンツによる株主提案を否決する。総会では社外取締役の選任や株式報酬制度の拡充などが争点となり、株価低迷への対応も株主の関心を集めている。

ハイライト

  • ヤクルト本社は2025年6月の定時株主総会でダルトン・インベストメンツの株主提案を否決し、会社提案の取締役選任案を可決。
  • 株主提案は社外取締役2人選任や議決権基準日変更、最大1000億円の自社株買い実施などを含んでいたが全て否決。
  • ヤクルト株価は2700円前後と2023年5月の最高値5215円のほぼ半値で推移し、資本政策や統治体制でダルトンとの隔たりが継続。

総会決議と提案の内容

日本経済新聞によると、都内で開いた総会では、U.S.投資ファンドのダルトン・インベストメンツが求めた株主提案を退け、会社提案の取締役選任案を可決する。ダルトンは社外取締役2人の選任、株式報酬制度の拡充、定時株主総会の議決権基準日を3月から5月に変更することを求めていた。

社外取締役候補には、ダルトングループのジェームズ・ローゼンワルド最高情報責任者(CIO)などを挙げていた。一方、総会に出席したダルトンの関係者はいない。

総会に出席した株主数は327人で、前年から62人増える。開催時間は1時間20分で、質疑では14人の株主が発言する。株主提案に反対票を投じた30代女性株主は、東京ヤクルトスワローズや企業の雰囲気への支持に触れ、外部の意見より社内で判断してほしいと話している。

株価低迷への対応と継続する対話

質疑では、株主から株価低迷への指摘が出る。ヤクルト本社の株価は2700円前後で、2023年5月に付けた最高値5215円のほぼ半値の水準にある。

成田裕社長は、外部アドバイザーを招いた企業価値向上委員会を設置し、各種戦略を検討していると説明する。そのうえで、株主の期待に応えられていない状況は心苦しいとしたうえで、積極的に挑戦していきたいと述べる。

ダルトンは2025年にもヤクルト本社へ株主提案を提出し、1000億円を上限とする自社株買いを1年以内に実施することなどを求めていたが、2025年6月の定時株主総会でも提案はいずれも否決されている。今回の否決により、資本政策や統治体制を巡る両者の隔たりが引き続き注目される。

当社の以前の記事では、栄研化学の定時株主総会でダルトン・インベストメンツ系ファンドが求めた取締役2人の選任案が否決され、会社提案が可決された経緯をまとめました。提案側が総会に出席しなかった点や、株主の質疑で資本政策・経営方針への関心が続いていることにも触れ、今後も対話や追加提案が続く可能性を示しました。

この資料には第三者の意見が含まれている場合がありますが、このウェブページ上のデータおよび情報は、当社の免責事項に従って投資アドバイスを構成するものではありません。厳格な編集上の誠実性を遵守していますが、この投稿にはパートナーの製品に関する言及が含まれている場合があります。