吉野家HD、U.S.ラーメン事業拡大へキズキを47億円で買収

吉野家HD、U.S.ラーメン事業拡大へキズキを47億円で買収
吉野家HD、米ラーメン拡大

外食各社が海外での成長領域の確保を急ぐなか、吉野家ホールディングスはU.S.でラーメン店を展開するキズキインターナショナルを買収すると10日に発表した。ラーメンを牛丼、うどんに次ぐ第3の柱と位置付け、現地の店舗網と製造拠点を取り込んで事業拡大につなげる。

ハイライト

  • 吉野家HDはU.S.子会社を通じてキズキ社の持分70%を約47億円(約2,870万ドル)で取得する契約を締結。
  • ラーメン事業売上高を2029年度に400億円(2025年度比3.4倍)に拡大する計画を発表し、子会社化も進行中。
  • 最大25億円の自己株買い(発行済み株式数の1.3%分)を発表、うち38万株をU.S.子会社経由で割当予定。

U.S.取得契約とラーメン拡大計画

日経の報道によると、吉野家HDはU.S.子会社を通じて10日付でキズキ社の持ち分70%を取得する契約を結んだ。取得価格は約2870万ドル、約47億円としている。

キズキ社は2016年設立で、U.S.北西部のシアトルを中心に17店舗を展開している。シアトルや西部サンフランシスコなど3カ所には、スープなどを製造する工場も保有する。吉野家HDは傘下の「せたが屋」でもU.S.でラーメン店を展開しており、今回の買収で現地事業の拡大に弾みをつける考えだ。

同社はラーメン事業の売上高を2029年度に400億円とし、2025年度比で3.4倍に伸ばす計画を掲げる。2024年5月には宝産業、2025年1月にはキラメキノ未来を子会社化しており、製造と店舗の両面で体制強化を進めている。

資本施策と外食業界への影響

吉野家HDは同日、最大25億円の自社株買いを実施するとあわせて発表した。発行済み株式総数、自己株式を除く、の1.3%に当たる85万株を上限に、13日から8月21日まで市場で買い付ける。

このうち38万株は、U.S.子会社を通じてキズキインターナショナルに第三者割当で割り当てる予定だ。買収と自己株取得を組み合わせる資本施策により、吉野家HDは成長投資を進めながらU.S.ラーメン事業の基盤拡大を急ぐ。外食業界では海外出店と食材内製化を組み合わせる動きが広がっており、同社のラーメン強化は収益源の多角化を探る戦略の一環となる。

当社の以前の記事では、セブン&アイ・ホールディングスの四半期決算で海外コンビニ事業が利益を押し上げ、通期見通しも上方修正された点を整理しました。国内事業は販促や店内調理商品の強化で売上は持ち直す一方、投資負担もあり、今後は北米での収益力強化策や自社株買い計画の具体化が投資家の焦点になると指摘しています。

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