日銀の利上げ観測を背景に銀行株への評価が強まり、三菱UFJフィナンシャル・グループが東京株式市場で日本企業の時価総額首位に浮上している。時価総額は一時42兆1000億円に達し、金融機関が首位となるのはバブル崩壊後で初めてとみられる。
ハイライト
- 三菱UFJフィナンシャル・グループの時価総額が13日一時42兆1000億円に達し、トヨタ自動車を抜いて市場首位となった。
- 三菱UFJは2026年度連結純利益が前年度比11%増の2兆7000億円、4年連続で過去最高更新を見込む。
- 3メガバンクの年間配当総額は2026年度に初めて2兆円を超える見通しで、個人株主への還元強化が進展している。
時価総額首位と収益期待の背景
日本経済新聞によると、三菱UFJフィナンシャル・グループの時価総額は13日の東京株式市場で一時42兆1000億円となり、トヨタ自動車や半導体メモリー大手のキオクシアを上回っている。日経平均株価が歴史的な高値圏で推移するなか、金利のある環境の復活を追い風に、銀行株の上昇が目立っている。
金融機関が時価総額首位となるのは1986年の住友銀行以来とみられる。1990年代以降の銀行業界は不良債権問題やデフレ経済、長期の低金利環境に苦しんできたが、足元では貸出利息の拡大期待が投資家の関心を集めている。
三菱UFJは2026年度の連結純利益が前年度比11%増の2兆7000億円となり、4年連続で過去最高を更新する見通しだ。市場では日銀が追加利上げに動くとの見方が根強く、中東情勢が落ち着けば業績がさらに上振れする可能性も意識されている。
金利環境の変化と株主還元の広がり
日銀は2024年に約8年間続いたマイナス金利政策を終了し、現在の政策金利は1.0%と1995年以来31年ぶりの高水準にある。銀行は普通預金金利を引き上げているものの、企業や個人向けの貸出金利に比べて預金金利の上昇幅は小さく、収益改善につながりやすい構図となっている。半沢淳一社長は日本経済新聞のインタビューで、自己資本利益率を中長期的に10%台半ばまで引き上げる目標に意欲を示している。2026年度後半にはデジタルバンクの開業も目指しており、個人向け金融の収益力強化を進める考えだ。
株主還元の拡大も株価を支えている。三菱UFJを含む3メガバンクの年間配当総額は2026年度に初めて2兆円を超える見通しで、政策保有株の売却が進むなか、個人株主を意識した還元強化の動きが鮮明になっている。
当社の以前の記事では、7月13日から17日にかけての日本株の市場見通しとして、AI関連株への資金回帰が相場全体を押し上げる可能性を整理しました。あわせて、円安(1ドル=160円台)や中東情勢の緊迫化が為替・原油を通じて投資家心理に影響し得る点、中国GDPなど主要指標の内容が企業業績見通しやアジア市場のセンチメントを左右し得る点も取り上げています。
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