双日、豪州でガリウム生産を開始へ、年100トンで供給安定化
半導体やLED向けに需要が広がるガリウムで、日本企業が中国依存の調達網を見直す動きが強まっている。双日はJOGMECとAlcoa Corp.と組み、オーストラリアで世界需要の1割にあたる年100トン規模の生産を目指す。
ハイライト
- 双日はJOGMEC、Alcoa Corp.と共同で2026年中に豪州西部アルミナ精錬所内でガリウム年100トン生産開始を目指す。
- 最終投資決定し、双日が日本を中心とした需要国へ販売・供給安定化を担うが、投資額は非公表。
- 日本は2021年に年97トンのガリウムを輸入し約6割が中国依存だったが中国の輸出管理強化で供給源多様化が急務。
豪州西部での生産計画と投資判断
日本経済新聞によると、双日は7月15日、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とU.S.アルミ大手のAlcoa Corp.と共同で、オーストラリアでレアメタルのガリウム生産を始めると発表した。双日とJOGMECは2025年8月から共同出資会社を通じて事業化調査を進めており、このほど最終投資を決めた。投資額は明らかにしていない。生産設備は、Alcoa Corp.が豪州西部で保有するアルミナ精錬所内に建設する。ガリウムはアルミナの精錬過程で副産物として分離、回収でき、2026年中の生産開始を目指す。双日は日本を中心とする需要国向けの販売を担う。
半導体材料の調達多様化と日本への影響
ガリウムは発光ダイオードや半導体の材料に使われる重要鉱物で、世界生産の大半を中国が占めている。中国が2023年に輸出管理を強化して以降、調達は不安定になっており、需要国では供給源の分散が課題になっている。JOGMECによると、日本は2021年時点で年97トンのガリウムを輸入し、このうち約6割を中国から調達していた。半導体需要の拡大で今後もガリウム需要の増加が見込まれるなか、双日などは新たな供給源の確保を通じて、日本向けを中心とする安定供給体制の構築を進める。
当社の以前の記事では、中東情勢の緊迫化を受けてホルムズ海峡の利用が当面難しくなる可能性が指摘され、日本企業が原油や化学品などの調達戦略を見直す必要性を整理しました。商社が代替調達やASEANを含む供給網の再構築に動いているほか、円安がコストや投資判断に与える影響も論点として取り上げています。
最新の日本ニュース
- Forex
- Crypto