金融庁、公認会計士・監査法人向けAML指針案を改訂、公衆意見募集を開始
金融庁は、公認会計士と監査法人を対象にしたマネー・ローンダリング、テロ資金供与、拡散金融対策の新たなガイドライン案を公表した。国際基準であるFATF勧告との整合を図るため、令和6年4月策定の既存指針に拡散金融対策を加える内容となっている。
ハイライト
- 金融庁が公認会計士・監査法人向けAML指針改訂案を公表し、拡散金融対策を新たに取り込み国際基準との整合を強化。
- 意見公募は令和8年6月29日17時00分必着で郵便またはインターネットにて受付、電話による提出不可。
- 改訂案施行後は監査業界で拡散金融対応を含む内部管理やリスク体制の見直しが求められ、コンプライアンス重視が一段と強まる見通し。
改訂案の内容と意見募集の日程
金融庁の公表によると、今回の改訂案は、公認会計士及び監査法人に対して求める対策の範囲を広げ、従来のマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に加えて、拡散金融対策への取組を新たに盛り込む内容となっている。あわせて、関連する所要の見直しも実施し、新たなガイドライン案として取りまとめた。金融庁は、令和6年4月1日に公認会計士及び監査法人向けのマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策ガイドラインを策定している。今回の改訂は、その後の国際基準との整合性を高める対応に位置付けられる。
この案に対する意見提出の期限は令和8年6月29日17時00分必着で、郵便またはインターネットで受け付ける。提出時には氏名または団体名、職業または業種、連絡先、意見の理由の記載が必要で、電話による意見提出は受け付けない。
監査業界への実務対応と制度面の影響
改訂案は、公認会計士と監査法人の内部管理体制やリスク対応の枠組みに、拡散金融対策を追加する方向性を示している。これにより、監査業界では既存のAML・テロ資金供与対策の運用を見直し、国際基準に沿った管理水準への対応が求められる可能性がある。金融庁は、今回のパブリックコメント終了後、所要の手続を経て適用する予定としている。制度化が進めば、監査関連業務におけるコンプライアンス体制の整備が一段と重視される見通しだ。
当社の以前の記事では、金融庁が今夏をめどにコーポレートガバナンス・コードの改訂を予定し、取締役会に成長戦略の実現や資本配分の明確化をより強く求める流れを整理しました。市場再編後は上場企業数の減少も続くなか、資本効率の改善にとどまらず、持続的な利益成長につながる統治改革と投資家との対話の重要性が増している点を取り上げています。
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