金融庁は、フィンテック企業や金融機関による実証実験を後押しする枠組みの一環として、貿易取引の資金決済でステーブルコインを活用する案件への支援を決めた。対象案件はFinTech実証実験ハブ内の決済高度化プロジェクト、PIPの4件目で、実験結果は終了後にウェブサイトで公表する予定だ。
ハイライト
- 金融庁は貿易取引決済のステーブルコイン活用実証実験をPIP支援案件に採択し、期間は令和8年9月から当面の間とした。
- 申込企業はトレードワルツ、NTTデータ、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行の6社で、決済高度化実証の4件目となる。
- 金融庁は実証終了後、コンプライアンスや法的論点を含む実験結果を公表予定で、決済や貿易金融のデジタル化制度整備が進展する見込み。
支援案件の内容と実施期間
金融庁の公表によると、今回の実証実験では、貿易取引における資金決済でのステーブルコイン活用について、実務上の対応を検証し、関連する法的論点を整理する。想定期間は令和8年9月から当面の間としている。申込者は、株式会社トレードワルツ、株式会社NTTデータ、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社の6社だ。金融庁は、この案件をFinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクトの4件目の支援案件として位置付けている。
同庁は、フィンテックを活用したイノベーションへの挑戦を後押しする目的で、平成29年9月21日にFinTech実証実験ハブを設置した。さらに、ブロックチェーン技術を活用した決済高度化の議論が国内外で進んでいることを踏まえ、令和7年11月7日に決済分野に特化したPIPを立ち上げている。
決済分野への波及と審査基準
今回の支援決定は、実験内容と論点の明確性、利用者利便や企業の生産性向上につながる社会的意義、サービスの革新性、利用者保護への対応、必要な資金や人員などの確保という5項目の観点から判断した。一般利用者が参加する場合には、説明を含む利用者保護上の対応を適切に行うことも要件に含まれる。金融庁は、実証実験の終了後、コンプライアンスや監督対応上の論点に加え、一般利用者向けサービスの提供時に生じ得る法令解釈の実務論点などを含む実験結果と結論を公表する予定だ。今後も同様の支援を決定した際には、随時公表していくとしており、国内の決済高度化や貿易金融のデジタル化に向けた制度面の整理が進む可能性がある。
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