経団連、給付付き税額控除の早期導入を提言

経団連、給付付き税額控除の早期導入を提言
税額控除の早期提言

経団連が13日に公表した「税・財政・社会保障の一体改革」提言では、中低所得の勤労層の負担軽減を通じて中間層を厚くするため、給付付き税額控除を2年を待たず簡素な形で導入するよう求めている。制度設計を巡っては政府と与野党が超党派の「社会保障国民会議」で議論を進めており、夏前の中間とりまとめが想定されている。提言は、少子化による人口減少に対応するうえでも、現役世代の税と社会保険料の負担見直しが重要だと位置づけている。

ハイライト

  • 経団連は、税・社会保険料負担軽減策として給付付き税額控除の早期かつ段階的導入を提言し、簡素な制度から開始を主張。
  • 提言ではマイナンバーと銀行口座のひもづけ義務化や年間5兆円規模の明確な財源確保が不可欠と指摘、財源曖昧なら急激な金利上昇リスクを示唆。
  • 日本商工会議所・経済同友会や国民会議も給付付き税額控除の「簡易型」早期実施に前向きで、システム改修など課題を議論中。

提言の柱と制度設計の前倒し

経団連は、若年層の結婚や出産の重荷になっているとして、税と社会保険料の負担が諸外国と比べて重いと分析している。そのうえで、給付付き税額控除を負担軽減の有力な手段と位置づけ、まずは簡素な制度で始めたうえで段階的に拡充する案を示している。給付付き税額控除は、所得税額から一定額を差し引く控除と、控除しきれない分を給付で補う仕組みだ。

マイナンバー連携と財源が焦点

提言は、公正で公平な制度運営に向け、マイナンバーと銀行口座などのひもづけ義務化が不可欠だと強調している。本格導入には、所得や資産の情報を正確かつ迅速に把握する体制整備が前提になるとしている。一方で、消費減税については市場の信認維持と社会保障の持続性確保の観点から、代替財源の明確化が大前提だと明記した。年間5兆円程度の財源が必要とされるなか、財源が曖昧なままでは急激な金利上昇を招く可能性があるとの懸念がにじむ。

経済界と国民会議で早期実施論

高市早苗首相は2月の施政方針演説で、給付付き税額控除の制度設計を進める方針を表明している。導入までのつなぎとして、飲食料品の消費税を2年間ゼロ税率とする案にも触れているが、経済界では給付付き税額控除を早期に実施できれば減税は不要との見方が出ている。日本商工会議所や経済同友会も、給付から始めて段階的に制度化する進め方に理解を示している。国民会議の与野党実務者会議でも「簡易型」の早期導入を求める意見が目立ち、システム改修や事務負担といった技術的課題を踏まえながら議論が続いている。

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