家電量販店のノジマは、製造から販売、アフターサービスまでを一体で回す体制の構築に向け、日立製作所の家電事業を取り込む。国内白物家電事業の株式約80%に加え、日立ブランドの海外家電事業も対象となり、買収総額は1100億円に上る。
ハイライト
- ノジマは特別目的会社を通じて日立グローバルライフソリューションズの国内白物家電事業株式約80%を1100億円で取得し、過去最大の買収案件とする。
- 買収対象にArcelik Hitachi Home Appliancesの全株を含めることでノジマ新会社が同合弁会社を完全子会社化し、国内外の家電事業を包括。
- ノジマは取得により2025年3月期売上高3676億円規模の事業を傘下に収め、収益多角化と業界再編を進める方針。
買収スキームと実行時期
日本経済新聞によると、ノジマは4月21日、日立製作所子会社の日立グローバルライフソリューションズが手掛ける国内白物家電事業を承継する新会社の株式約80%を、特別目的会社を通じて取得すると発表した。日立製作所は残る約20%を保有する予定で、株式譲渡は27年3月期中の実行を見込む。
買収対象には海外事業も含まれる。日立は海外の白物家電事業を2021年にトルコ大手Arcelikとの合弁会社Arcelik Hitachi Home Appliancesに移しており、新会社はArcelikが保有する60%と日立が保有する40%を取り込み、同社を完全子会社化する。
日立グローバルライフソリューションズの2025年3月期売上高は3676億円で、洗濯機や冷蔵庫などに強みを持つ。ノジマは本件による今期以降の業績予想への影響について、現時点で精査中としている。
ノジマの成長戦略と業界への波及
ノジマの野島広司社長は、店舗で得られる顧客の声を製品開発に直接反映し、製造からアフターサービスまで循環させる体制を構築するとコメントしている。日立製作所の執行役専務、網谷憲晴氏も、両社の強みの融合で日立ブランド家電の製品価値がさらに高まるとの見方を示している。ノジマはこれまでもM&Aを成長戦略の柱としており、2015年にITX、2023年にコネクシオをそれぞれ約850億円で買収した。直近では2025年1月にVAIOを買収しており、今回の日立家電事業の取得はそれらを上回る同社最大の買収案件となる。
家電量販店が有力ブランドの製造事業まで取り込むことで、商品企画、販路、保守を一体運営する体制への転換が進む可能性がある。国内白物家電市場では競争が激しい中、ノジマにとっては収益源の多角化と付加価値戦略の強化につながるかが焦点になる。
当社の以前の記事では、2025年度の国内PC市場で出荷金額が過去最高となり、値上げ前の買い替え需要や教育向け需要、Windows 10サポート終了を見据えた更新需要が市場を押し上げた点を整理しました。また、2026年度は反動で台数減の可能性がある一方、メーカー各社はAI搭載など高付加価値化で高価格帯の競争力を強める動きが目立つと伝えています。
最新の合併ニュース
- Forex
- Crypto