伊藤忠商事、資源・不動産投資を拡大へ、27年3月期は1.5兆円の成長投資
伊藤忠商事は非資源分野を軸にしてきた投資方針を維持しつつ、これまで手薄だった資源と不動産の強化に踏み出す。27年3月期には成長投資に1.5兆円を投じる方針で、収益目標の引き上げと事業ポートフォリオの見直しを同時に進める。
ハイライト
- 伊藤忠商事は2027年3月期に成長投資を1.5兆円とし、前期初計画から5割増の拡大方針を示した。
- 資源分野への投資比率13%を拡大し、不動産子会社をJR東日本と10月に統合することで事業ポートフォリオを強化する。
- 2027年3月期の連結純利益を前期比6%増の9500億円と見込み、将来的には純利益1兆円を目指す。
成長投資の拡大と重点分野
日本経済新聞によると、伊藤忠商事の岡藤正広会長最高経営責任者(CEO)は8日のアナリスト向け業績説明会で、総合商社として資源分野への取り組みが不可欠だとの考えを示し、資源や不動産ビジネスの強化に意欲を示した。伊藤忠は従来、「利は川下にあり」としてファミリーマートなど消費者接点の近い事業に軸足を置いてきたが、投資配分の幅を広げる構えだ。
2026年3月期までの3年間の投資実績では、資源関連は全体の13%にとどまる。一方、同じ期間に三菱商事は26%、三井物産は56%を資源系に投じており、伊藤忠の資源投資の比重は相対的に低い。
伊藤忠は27年3月期の成長投資として1.5兆円を投じる方針で、前期の期初計画比で5割増となる。岡藤CEOは、株主は将来の成長期待につながる大型投資を好むとした一方、資源に偏れば減損などのリスクが高まるため、ポートフォリオのバランスが必要だとの認識も示している。
不動産事業の再強化と利益目標
不動産分野では、JR東日本と伊藤忠が両社の不動産子会社を10月に経営統合し、「JR東日本伊藤忠不動産開発」を設立する予定だ。出資比率はJR東日本が6割、伊藤忠が4割となる。岡藤CEOは、過去の不動産事業で損失を出したことが制約になっていたが、今後は積極的に不動産を伸ばす方針を示している。資源と不動産の両分野を厚くすることで、非資源偏重だった事業構成の修正を進める考えだ。
業績面では、伊藤忠は27年3月期の連結純利益を前期比6%増の9500億円と見込む。岡藤CEOはこの目標の達成に自信を示し、その先の段階として連結純利益1兆円の実現を目指す考えを示している。
当社の以前の記事では、首都圏の大型マルチテナント型物流施設で需給の引き締まりが続き、2026年1〜3月期の空室率が9.2%まで低下した状況を整理しました。物価高を背景に賃料の先高観が強まり、テナントが契約や入居時期を前倒しする動きが空室消化を後押ししている点も取り上げています。
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