京セラ、オアシスの山口会長解任提案に反対、自社株買い要求も退ける
京セラは定時株主総会を前に、香港投資ファンドのオアシス・マネジメントが求めた山口悟郎会長の解任提案に反対する方針を示した。会社側は新経営体制への移行を進める局面で、取締役会議長としての支援と監督が不可欠だと位置づけている。
ハイライト
- 京セラはオアシスによる山口会長の解任と社外取締役岡村宏太郎氏の選任提案に反対を正式表明した。
- オアシスは2013-2025年平均ROEが4.16%と低迷したことや過大設備投資による有機パッケージ事業減損を経営失敗と批判した。
- オアシスが2027年3月期に3500億円の自社株買いを要求する一方、京セラは2028年3月期までに5000億円の自社株買いが最適と主張した。
株主総会に向けた会社側の対応
日経の報道によると、京セラは5月18日までにオアシスから山口会長の解任を目的とする株主提案書面を受け取り、反対の考えを表明した。会社側は、山口会長が健全な企業文化の維持と向上に重要な役割を果たしてきたとして、解任案を支持しない姿勢を明確にしている。
山口会長の取締役再任についても、京セラは4月に就任した作島史朗社長を含む新たな体制へ円滑に引き継ぐうえで、山口氏による支援と監督が不可欠だとしている。あわせて、オアシスが提案した岡村宏太郎氏の社外取締役選任案についても反対を表明した。
オアシスの問題提起と資本政策への影響
オアシスは、山口氏が社長と会長を務めた2013年3月期から2025年3月期までの平均自己資本利益率が4.16%にとどまったと主張し、資本コストを意識した経営から大きく後退してきたと批判している。有機パッケージ事業などの減損損失についても、需要見通しを誤った過大な設備投資に起因するとして、経営トップの重大な意思決定の失敗だと訴えている。株主還元策でも両者の隔たりは大きい。オアシスは2026年の総会提案として、2027年3月期に3500億円の自社株買いを実施するよう求めているが、京セラは既に公表している2028年3月期までの2年間で合計最大5000億円の自社株買いが最適規模だと判断したとしている。
京セラの株主総会を巡っては、オアシスは2025年も山口会長と谷本秀夫前社長の再任に反対しており、両氏の賛成率はいずれも60%台にとどまっていた。今回の提案は、収益性と資本効率、取締役会の構成を巡る対話が引き続き焦点になっていることを示している。
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