大林組は海外事業の強化に向け、オーストラリアを主な事業基盤とする英国の建設会社マルチプレックス・グローバルを買収する。取得額は約5億4000万ドル、約860億円で、9月末をメドに全株式を取得する予定だ。
ハイライト
- 大林組は18日、マルチプレックス・グローバルの全株式を取得すると発表し、既存協業関係を強化する買収を実施。
- 2025年12月期のマルチプレックス連結売上高は38億1300万ドル、純利益は7100万ドルで、売上高の約6割を豪州が占める。
- 国内建設市場の成熟を背景に、大林組は豪州基盤のマルチプレックス買収で海外収益基盤の拡大と専門分野の強化を目指す。
買収条件と対象会社の事業基盤
日経の報道によると、大林組は18日、マルチプレックス・グローバルの全株式を取得すると発表した。買収対象のマルチプレックスは高層ビルや病院、データセンターなどの建築事業に強みを持ち、前身企業は1962年に設立された。
2025年12月期の連結売上高は38億1300万ドル、純利益は7100万ドルだった。売上高の約6割を豪州が占めており、同地域での事業基盤の厚さが特徴となっている。
両社は2000年のシドニー五輪メインスタジアム建設工事で協業した実績がある。大林組にとっては、既存の協業関係を持つ企業を傘下に収めることで、海外案件の受注体制を広げる動きとなる。
豪州中心に海外建設事業の拡大狙う
今回の買収は、国内建設市場の成熟が意識されるなかで、成長余地のある海外事業を取り込む戦略の一環とみられる。豪州で厚い顧客基盤を持つ企業を取得することで、大林組は現地での事業展開を一段と強化できる可能性がある。マルチプレックスが強みを持つデータセンターや医療施設は、需要の底堅さが見込まれる分野だ。大林組にとっては、豪州を軸にした海外収益基盤の拡充に加え、専門性の高い建築分野での案件獲得力を高める効果も見込まれる。
当サイトの以前の記事では、伊藤ハム米久ホールディングスがニュージーランドの食肉加工大手グリーンリーを買収し、アンズコフーズと合わせた調達・加工体制を拡大する狙いを整理しました。国内市場の伸びにくさを踏まえ、米国や欧州向けの牛肉輸出拡大と安定供給の強化につなげる構図で、現地の生産規模や収益性、自動化ノウハウの取り込みがポイントでした。
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