企業の夏季賞与を巡って、正社員が見込む支給額と自分の仕事に見合うと考える水準の差が大きい実態が浮かんでいる。2026年夏の予想支給額は平均55万2000円にとどまり、理想額の平均80万2000円との差は25万円となっている。
ハイライト
- マイナビ調査で2026年夏の賞与予想額は平均55万2000円、理想額との差は25万円となった。
- 賞与の少なさで転職を考えた経験があるのは43%で、その平均賞与額は29万5000円、うち6割が実際に転職を実施した。
- 2025年夏の賞与に納得した人は51%で、納得感には賞与額の説明やフィードバックの有無が大きく影響している。
2026年夏賞与の水準と転職意向
日本経済新聞が伝えたマイナビの調査によると、2026年夏の賞与について、正社員として働く20〜50代の予想支給額は平均55万2000円だった。調査は5月1〜8日にインターネットで実施し、有効回答は1万8464件だった。
自分の仕事に見合う理想の支給額は平均80万2000円で、実際の予想額との開きは25万円となった。賞与が支給される人に限ると、予想支給額と理想額の差は20代で24万8000円、50代で26万円だった。
賞与の少なさをきっかけに転職を考えたことがあるかを尋ねたところ、43%が「ある」と答えた。そのうち6割が実際に転職に至っており、転職のきっかけとなった際の賞与額は平均29万5000円だった。
一方で、賞与が予想より高かったことで転職を思いとどまった経験がある人は17%で、その際の賞与額は平均68万円だった。賞与水準が人材の流出抑制にも影響している構図がうかがえる。
納得感と定着に向けた企業対応
2025年夏に支給された賞与額への納得感を聞くと、51%が「納得している」と答えた。納得している人のうち、賞与額に関するフィードバックがある割合は61%だったのに対し、納得していない人では27%にとどまった。この結果は、賞与の絶対額だけでなく、算定の説明や評価の伝え方が従業員の受け止め方を左右していることを示している。人件費の調整が難しい局面でも、企業にとっては説明機会の拡充が定着率の改善策になり得る。
マイナビキャリアリサーチラボの朝比奈あかり研究員は、企業側は賞与額の調整が難しい場合でも、説明機会の充実やフィードバックを工夫することで、従業員の納得感や定着に寄与できる可能性があると述べている。採用競争が続くなか、賞与は処遇水準の指標であると同時に、人材確保の運用面でも重要性を増している。
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