日産、自動車ガバナンス強化へ社外取締役の任期上限を6年に短縮
日産自動車は社外取締役の在任期間に関する自主規定を見直し、任期上限を従来の8年から原則6年へ短縮する。適用は2027年7月からで、長期在任を巡る投資家の監視が強まるなかで統治の透明性向上を狙う。
ハイライト
- 日産は社外取締役の任期上限を8年から原則6年(最長7年)に短縮し、2027年7月から新ルールを適用する。
- 2025年3月期の連結最終損益は6708億円の赤字となり、経営陣が交代する一方で社外取締役8人は全員留任した。
- ISSやGlass Lewisなどの議決権行使助言会社が社外取締役の長期在任に厳しい基準を設定し、投資家の監視が強化されている。
新ルールの内容と適用時期
日本経済新聞によると、日産は今年1月に社外取締役の独立性基準を改訂し、新たな任期上限を2027年7月から適用する。従来は在任期間が8年を超えた社外取締役を独立性がないとみなす自主基準だったが、新規定ではその上限を原則6年に引き下げる。
不測の事態が生じた場合や、指名委員会がそのほかの正当な理由があると認めた場合には、在任期間を最大7年まで認める。社外取締役の長期在任が監督機能の低下につながるとの見方が広がるなか、日産は制度面からガバナンスの見直しを進める。
業績悪化後の市場の視線と投資家基準
日産は北米での販売不振などを背景に、2025年3月期の連結最終損益が6708億円の赤字に陥った。当時社長だった内田誠氏と副社長だった坂本秀行氏は業績不振の責任を取って退任した一方、社外取締役は在任期間が8年を超えていなかったこともあり8人全員が留任し、市場では刷新が必要だったのではないかとの声が出ていた。社外取締役の独立性を巡る投資家の監視は一段と強まっている。ISSは今年2月、監査に関わる社外取締役と社外監査役について在任期間が12年を超える場合に反対投票を推奨する基準を適用し、Glass Lewisも2026年から連続12年以上務めた社外取締役と社外監査役を独立性がないと判断する基準を設けた。野村アセットマネジメントも在任期間が12年以上の社外取締役に反対票を投じる方針を示しており、上場企業には任期の長さを含めた統治体制の説明責任が一層求められている。
当サイトの以前の記事では、キーエンスの定時株主総会で創業者の滝崎武光氏が取締役を退任し、今後は名誉会長として経営陣に助言する姿勢を示した点を整理しました。あわせて、内部留保の活用や株式分割を求める株主の声、最低投資額の高さが個人投資家の負担になっているという論点も取り上げました。
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