兼松、MIT発新興への出資で次世代金属材料事業に参入
製造業の高温環境向け材料需要をにらみ、兼松は次世代金属材料分野で事業基盤の構築を進める。米スタートアップへの出資を通じて金型や工具の供給を広げ、将来は航空機部品向けの共同開発も視野に入れる。
ハイライト
- 兼松が米MIT発スタートアップのファウンデーション・アロイに出資し、次世代金属材料事業に参入を発表した。
- ファウンデーション・アロイは兼松などから総額2200万ドルを調達し、今秋稼働予定の米マサチューセッツ新工場で量産体制を整える。
- 兼松はファウンデーション・アロイ製品を国内製造業向けに展開し、共同開発や販路拡大を通じて先端製造分野の事業拡大を目指す。
出資の概要と量産計画
日本経済新聞によると、兼松は17日、次世代金属材料事業への参入を発表し、米マサチューセッツ工科大学、MIT発のスタートアップであるファウンデーション・アロイが実施した第三者割当増資を引き受けた。出資額と出資比率は公表していない。
ファウンデーション・アロイは、次世代金属材料の開発から製品化までを一貫して手掛け、顧客ニーズに応じた製品開発と金属材料の供給に強みを持つ。レアメタルのモリブデンを主原料とし、約1000度の高温環境でも硬度が低下しにくい金型材料などの開発実績がある。
同社は今回、兼松などから総額2200万ドル、約35億円を調達した。調達資金を活用して米マサチューセッツ州に新工場を設ける予定で、今秋にも稼働し、量産体制を整える計画だ。
国内製造業向け展開と産業への波及
高い強度と耐摩耗性を持つ材料は、部品や金型の耐久性向上につながり、交換頻度の低下を通じて工場の生産性や稼働率を高める効果が見込まれる。兼松は主に国内の製造業向けに、ファウンデーション・アロイの金型や工具などの製品を提供する方針だ。今後は国内素材メーカーとファウンデーション・アロイをつなぎ、航空機部品など過酷な環境下で使う製品の共同開発に乗り出すことも視野に入れる。商社機能を生かして材料開発と販路開拓を結び付けることで、先端製造分野での事業拡大を狙う。
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