政府、シンナーのメーカー直販を23日開始、供給混乱と価格上昇の抑制へ
中東情勢の緊迫で原料供給が揺らぐなか、政府は工務店や自動車整備業者がシンナーを卸売業者を通さずに購入できる新たな調達ルートを23日に始める。ネット通販会社の物流網を使う仕組みで、供給の目詰まり緩和に加え、価格上昇の抑制効果も見込む。
ハイライト
- 政府は供給混乱を受け、シンナーのメーカー直販スキームを工務店・整備業者向けに23日から運用開始する。
- 購入希望事業者は国土交通省に必要量を申請し、経産省がメーカー・通販会社に発注、物流倉庫経由で配送される。
- 中東情勢を背景に原材料調達が不安定化し、18日以降の増産や卸業者を介さない流通で供給安定・価格上昇抑制を図る。
新たな調達スキームの概要
日本経済新聞によると、赤沢亮正経済産業相は19日の閣議後の記者会見で、供給が混乱しているシンナーについて、メーカーからの直接購入を可能にする仕組みを導入すると明らかにした。対象となるのは工務店や自動車整備業者などで、23日に運用を始める。購入を希望する事業者は、国土交通省の窓口に必要量を伝える。経済産業省がネット通販会社やメーカーに発注情報を伝達し、メーカーは通販会社が運用する物流倉庫を通じて事業者に配送する。
赤沢経済産業相は、この対応について価格上昇を抑制する効果も一定程度期待できると述べている。卸売業者を介さない流通経路を設けることで、需要先への供給をより機動的に進める狙いがある。
中東情勢と増産対応の影響
今回の措置の背景には、中東情勢の緊迫に伴う原材料の供給不安がある。シンナーや塗料の原料となるトルエンなどの調達に影響が及ぶなか、政府は供給確保を急いでいる。高市早苗首相は11日の中東情勢に関する関係閣僚会議で、トルエンなどの供給を増やし、早ければ18日からシンナーの増産が始まるとの見通しに言及していた。直販スキームの開始は、増産対応と並行して流通面のボトルネックを補う施策となる。
当社の以前の記事では、米国とイランの戦闘終結合意を受けてホルムズ海峡の安定化期待が高まり、原油相場の動きや市場心理に影響した点を整理しました。あわせて、代替調達や海運・保険コストの上昇が日本の輸入単価を押し上げ、供給正常化と価格安定にはなお不確実性が残ることも指摘しています。
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