経産省とIAEA、SMR普及で協力覚書締結、海外展開を後押し

経産省とIAEA、SMR普及で協力覚書締結、海外展開を後押し
SMR普及を国際協力

原子力の新設導入を検討する国が増えるなか、日本は小型モジュール炉(SMR)の普及支援を通じて海外市場での関与拡大を目指す。経済産業省は23日、国際原子力機関(IAEA)と協力覚書を交わし、人材育成や制度整備の知見提供を進める。

ハイライト

  • 経済産業省とIAEAは6月23日、SMR普及促進に向けた協力覚書を締結し、日本企業の海外輸出拡大を後押し。
  • 日本は、SMR導入国や世界銀行など国際金融機関に対し安全規制や運転ノウハウ等の知見提供で支援体制を強化。
  • 日立製作所と米GEベルノバによるカナダのSMR事業などを背景に、IAEA連携が日本関連企業の海外市場進出を加速させる見通し。

覚書の内容と支援の枠組み

日本経済新聞によると、赤沢亮正経済産業相とIAEAのグロッシ事務局長は23日に東京都内で会談し、SMRの普及に向けた協力覚書に署名した。日本はSMR導入を検討する国に対し、人材育成を含む支援を行い、日本企業が関わる輸出案件の拡大につなげる考えだ。

新たに原子力発電を導入する国では、安全審査をはじめとする規制ルールの整備や、電力会社による運転ノウハウの蓄積が課題になる。このため日本は、SMR建設に前向きなIAEA加盟国に加え、そうした国に融資する世界銀行などの国際開発金融機関にも知見を提供する。

赤沢氏は、日本の原子力安全に関する知見を生かして協力を一段と深める考えを示した。グロッシ氏も、今回の取り組みは世界の原子力産業の進化という面でも重要だと述べている。

SMR市場拡大と日本企業への波及

日本原子力産業協会によると、欧米諸国やインドネシアなどのアジア諸国がSMR導入を検討している。SMRは従来型原発より規模が小さく、建設コストを抑えやすいことから、次世代の原子力電源として関心が高まっている。

世界では、日立製作所と米GEベルノバの共同出資会社がカナダでSMR建設に着手している。経産省の担当者は、SMR導入を目指す国から日本への支援要請がすでに非常に多いとしており、今回のIAEAとの連携は日本の原子力関連企業にとって海外展開の足がかりになる可能性がある。

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