再生可能エネルギーの導入拡大で電力需給の調整力が重要になるなか、東京電力ホールディングスは大和ハウス工業と系統用蓄電所の開発に乗り出す。2035年までに全国で出力1ギガワット規模へ拡大する計画で、用地取得から施工、運用までを両社で分担する。
ハイライト
- 東京電力ホールディングスと大和ハウス工業が2035年までに全国1ギガワット規模の系統用蓄電池開発を目指し業務提携した。
- 大和ハウスが用地取得・設計・施工、東京電力が蓄電池調達・電気工事・運用を分担し、案件立ち上げから稼働まで一体で推進する。
- 東京電力の蓄電所出力は現在2メガワットのみであるが、今回の提携で2035年に500倍の1ギガワットへ拡大を目指す。
2035年に向けた開発計画
日本経済新聞によると、東京電力ホールディングスは22日、送電網に直接つなぐ系統用蓄電池の開発を大和ハウス工業と進めると発表し、同日に業務提携した。両社は2035年までに全国で出力1ギガワット規模の開発を目指す。
役割分担では、大和ハウスが用地の取得、設計、施工を担い、東京電力が蓄電池の調達や電気工事、蓄電所の運用を手がける。大和ハウスの施工力と、東京電力の電力事業に関する知見を組み合わせることで、案件の立ち上げから稼働までを一体で進める考えだ。
電力安定供給への拡大効果
東京電力が保有する蓄電所は、群馬県の「嬬恋蓄電所」のみで、出力は2メガワットにとどまる。今回の提携を通じて、2035年の全国での出力規模を現在の500倍となる1ギガワットへ引き上げる方針だ。系統用蓄電所は、再生可能エネルギーの出力変動を吸収し、送電網の安定運用を支える設備として需要が高まっている。電力と建設の双方の機能を持つ両社の連携は、全国での蓄電所整備を後押しし、電力インフラ分野での投資拡大にもつながりそうだ。
当サイトの以前の記事では、日本で系統用蓄電池への投資が拡大している背景として、需給調整市場の整備による高い収益期待を整理しました。一方で、上限価格など市場ルールの見直しや供給増加によって、将来の採算や競争環境が大きく変わり得る制度変更リスクにも注意が必要だと解説しています。
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