日本のアイス市場が過去最高規模に拡大する中、公正取引委員会は大手メーカー6社に対する独占禁止法違反の疑いを調べている。焦点は、アイスクリームや冷菓の希望小売価格の引き上げ時期と幅を、各社が長年にわたり調整していたかどうかにある。
ハイライト
- 公正取引委員会が明治、森永乳業、ロッテ、Glico、Morinaga & Co、赤城乳業の6社に独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査を実施。
- 6社は複数年にわたりメールや会合で連絡を取り、冷菓およびアイスクリームの値上げ時期や幅を調整した疑いがある。
- 2025年度の日本のアイスクリーム・冷菓市場は6631億円と過去最高を更新、値上げの業界全体への影響と価格形成の透明性が問われている。
立ち入り検査の対象と調査の焦点
Japan Today Businessが伝えたところによると、公正取引委員会は火曜日、明治、森永乳業、ロッテ、Ezaki Glico、Morinaga & Co、赤城乳業の事務所を立ち入り検査している。関係者によると、6社は独占禁止法違反の可能性を巡って調査を受けている。関係者によると、6社には数年にわたりメールや会合を通じて情報をやり取りし、アイスクリームやその他の冷菓の希望小売価格の値上げ時期や上げ幅を調整した疑いがある。公正取引委員会がアイスクリームを巡る価格カルテルの疑いで調査に乗り出すのは初めてだという。
公正取引委員会は、各社がインフレを利用し、コスト上昇で正当化される範囲を超えて希望小売価格を引き上げたかどうかについても調べている。希望小売価格に法的拘束力はないものの、小売各社が店頭価格を決める際の目安として使うことが多い。
Glicoは、公正取引委員会の調査を受けているのは事実だとしたうえで、全面的に協力していると述べている。
拡大する市場と業界への影響
業界団体によると、2025年度の日本のアイスクリーム・冷菓市場は6631億円に達し、過去最高を更新している。猛暑による需要増と値上げを背景に、市場は6年連続で過去最高を記録している。今回の調査は、値上げが広がる食品業界全体に対しても影響を及ぼす可能性がある。需要拡大で成長が続く市場だけに、価格形成の透明性や、コスト上昇を超える値上げの妥当性が改めて問われる局面になっている。
公正取引委員会は1997年、ハーゲンダッツジャパンに対し、希望小売価格からの値引きをしないよう小売業者に圧力をかけたとして、独占禁止法違反を認定している。今回の案件は、冷菓分野における競争政策の運用を改めて注視させる事例となりそうだ。
当社の以前の記事では、ニップンが家庭用冷凍食品45品の出荷価格を9月1日納品分から約7〜15%引き上げる方針を取り上げました。包装資材や原材料費、人件費、冷凍物流費の上昇を背景に、冷凍食品業界全体でコスト転嫁による値上げが相次いでいる点も整理しています。
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