経産省、ガソリン補助金に代替調達コストを反映、7月は1リットル4.9円上乗せ

経産省、ガソリン補助金に代替調達コストを反映、7月は1リットル4.9円上乗せ
ガソリン補助金上乗せ拡充

中東情勢の悪化で原油の調達経路が変わるなか、政府はガソリン価格の安定策を拡充する。経済産業省は7月2日から29日まで、石油元売り向け補助金に1リットルあたり4.9円を加算し、店頭価格を170円程度に抑える運用を続ける。

ハイライト

  • 経済産業省は7月からガソリン補助金に1リットルあたり4.9円の代替調達コストを上乗せし、計10.9円に引き上げる。
  • 補助金はドバイ原油価格を参考に170円程度の店頭価格を維持する方針で、1カ月ごとに上乗せ額を見直す。
  • 中東情勢悪化でホルムズ海峡を通らないU.S.などからの輸入増加に伴い、輸送・調達コストが上昇している。

7月の補助金算定と見直し方針

日経が報じたところによると、経済産業省は29日、石油元売りに支給するガソリン補助金の計算に、原油の代替調達にかかる費用を反映すると発表した。現在の支給額は1リットルあたり6円で、7月以降はこれに4.9円の上乗せ額が加わる。今後は約1カ月ごとに上乗せ額を見直す。

政府は原油の国際指標であるドバイ原油の価格をもとに、レギュラーガソリンの店頭価格が170円程度になるよう補助金を支給している。補助がなくても170円以下になる場合は支給しない運用を維持する。

中東情勢悪化が調達費を押し上げ

石油元売り各社は、中東情勢の悪化に伴ってホルムズ海峡を通らない調達を広げている。こうした原油は国際指標より価格が高く、主要な代替調達先であるU.S.からの輸入では、中東経由より日本までの輸送期間が長いため物流コストも増える。

これまでは比較的安価な国家備蓄原油の活用で費用を相殺してきたが、備蓄放出量の減少でその余地は小さくなっている。経産省の担当者は、価格をなるべく170円近辺で安定させるための措置だと説明しており、代替調達コストを価格転嫁した場合に一時的な店頭価格の上振れを抑える狙いがある。

当社の以前の記事では、中東情勢の混乱を背景に、日本のナフサ輸入で中東依存が急低下し、米国や欧州からの代替調達が大幅に増えている点を整理しました。中東からの輸入減を補う形で国内供給は想定以上に持ち直した一方、過去の高値調達分の影響もあり、コスト低下の効果が広く浸透するには時間がかかる可能性も指摘しています。

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