アサヒグループホールディングスは2026年1〜6月期に売上収益と純利益で過去最高を更新している。円安による追い風に加え、工場用地の譲渡に伴う固定資産売却益約340億円が利益を押し上げ、通期見通しは据え置いている。
ハイライト
- アサヒグループホールディングスの2026年1〜6月連結純利益は前年同期比69%増の991億円、円安と固定資産売却益約340億円が主因。
- 同期間の為替レート変動が売上収益に1124億円、事業利益に110億円のプラス効果をもたらし、売上収益は8%増の1兆4639億円に到達。
- 2026年12月期業績予想は据え置きで純利益1940億円(過去最高)を見込むが、海外事業利益は欧州6%減・アジアパシフィック微減と伸び悩む。
上期決算の増益要因と収益構造
日本経済新聞によると、アサヒグループホールディングスが14日に発表した2026年1〜6月の連結決算は、純利益が前年同期比69%増の991億円、売上収益が8%増の1兆4639億円、事業利益が2%増の1113億円となっている。1〜6月の為替レートは1ユーロ=184.6円、1豪ドル=111.2円で、前年同期からそれぞれ22.3円、17.1円の円安となり、売上収益に1124億円、事業利益に110億円のプラス効果をもたらしている。利益面では、円安に加えて工場用地の譲渡などに伴う固定資産売却益約340億円も寄与している。同日には開示が遅れていた1〜3月期の連結決算も公表し、売上収益は3%増の6471億円、純利益は微減の214億円だった。
サイバー攻撃後の回復と海外市場の課題
地域別では、日本・東アジアの事業利益が2025年9月に受けたサイバー攻撃によるシステム障害の影響で11%減となっている。販促活動は2月に再開したが、1〜3月には10%程度の減収要因となり、現在は酒類と食品が障害発生前の売れ行きに戻る一方、飲料は量販店を中心に十分な商談ができなかった影響で回復が遅れている。崎田薫最高財務責任者(CFO)は14日の決算説明会で、飲料を中心に年間50億円の販促費を投じて秋以降の回復を目指すと説明している。海外では、為替影響を除く事業利益がアジアパシフィックで微減、欧州で6%減となり、豪州では中東情勢の悪化や利上げの影響で景況感が減速し、家庭用を中心に単価が上がりにくい状況が続いている。ポーランドとルーマニアでも単価は上がっているものの、需要が追いついていない。
同社は2025年9月のシステム障害で決算手続きが遅れ、商品供給も一時滞ったが、2026年4月には全商品の出荷を再開している。2026年12月期の業績予想は据え置き、売上収益3兆2200億円、事業利益2910億円、純利益1940億円とし、純利益は過去最高を更新する見込みとしている。
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