政府、安保3文書改定で海洋安保と技術開発の戦略検討を議論

政府、安保3文書改定で海洋安保と技術開発の戦略検討を議論
海洋安保と先端技術戦略

政府は17日、2026年内の安全保障関連3文書改定に向け、都内で有識者会議を開いて論点を整理した。会合では防衛力に加え、海洋安全保障や先端技術、公共インフラを含む幅広い分野で省庁横断の戦略的な検討が必要だとの意見が相次いだ。

ハイライト

  • 政府は2026年内に国家安全保障戦略など安保3文書を改定し、海上保安庁の強化やAI開発を国策の柱とする方向を議論。
  • 会合では海保の能力向上と人手不足対策、鉄道のインフラ重要性追加や地方自治体・企業との連携拡大が主要論点となった。
  • 有識者は抑止力強化へ外交・技術・経済を統合した国家戦略が不可欠との認識で一致し、政策の具体化が進展する見通し。

改定論点に海保強化と先端技術

日本経済新聞によると、政府は会合で抑止力と対処力の向上には、防衛分野だけでなく外交、技術、情報、経済の各分野を一体的に強化する必要があると説明している。具体策としては海上保安庁の強化や人工知能(AI)の開発を念頭に置いており、防衛省・自衛隊のみでは進めにくい課題として関係省庁の連携が焦点になっている。

出席した有識者の間では、こうした分野を個別施策としてではなく、国家戦略として位置づけて検討すべきだとの認識でおおむね一致している。政府は2026年内に国家安全保障戦略など安保3文書を改定する方針で、今回の議論は改定内容の具体化につながる可能性がある。

インフラと官民連携の重要性

黒江哲郎元防衛次官は、海保の能力向上が重要だと主張している。会合後には、海保が武力衝突に至らない範囲で中国による働きかけを抑えていると強調し、人手不足への対応も課題として挙げている。

山崎幸二元統合幕僚長は、公共インフラの対象に鉄道の重要性を新たに加える必要があるとの見方を示している。現在重視している空港や港湾から整備対象を広げるべきだと述べ、東野篤子筑波大教授は地方自治体や企業も含めた社会横断的な協力が重要だと指摘し、政策の方向性をより強い表現で打ち出す必要があるとしている。

当サイトの既報では、2026年版防衛白書が示した中国の軍備拡張や北朝鮮のミサイル発射継続を背景に、日本を取り巻く安全保障リスクが数値面から一段と鮮明になった点を整理しました。あわせて、装備更新の遅れや自衛官の処遇改善・人材確保といった国内課題、さらにAI・無人化技術への投資を含む防衛予算拡大の論点が重なり、財政・運用・人事を一体で見直す局面にあることを伝えました。

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