日本株で資産価値に着目した割安銘柄選別が進む

日本株で資産価値に着目した割安銘柄選別が進む
資産価値に着目した割安株

地価上昇や保有株式の含み益を背景に、企業が抱える資産価値と株価の差に注目した日本株の選別が投資テーマになっている。とくに不動産は貸借対照表で簿価計上されるため、実勢価値との差が大きい企業ではPERやPBRだけでは見えにくい割安さが浮かび上がる。

ハイライト

  • 日本株市場で企業の不動産や株式、現預金などの資産価値が株価に十分反映されていない事例が目立ち、割安株選別の手掛かりとなっている。
  • 阪急阪神ホールディングスの不動産含み益は3844億円で、2026年9月時点の時価総額の32.8%を占める。
  • 全国商業地の地価上昇基調が続く中、資産価値に本業成長や資本効率改善が加わる銘柄としてケイヒンやK&Oエナジーグループが注目されている。

保有資産の再評価が銘柄選別の軸

日本経済新聞によると、企業が保有する不動産や株式、現預金、資源権益などの価値が株価に十分反映されていないケースがあり、資産面からの再評価が割安株発掘の手掛かりになっている。長期保有の不動産は取得時から地価が大きく上昇している場合があり、帳簿上の価格と実際の価値の差が含み益として残っていても、市場評価に十分織り込まれないことがある。

こうした見方では、不動産含み益だけでなく、子会社・関連会社株式や政策保有株の含み益、厚い手元資金も評価対象になる。資産価値を加味することで、一般的なバリュエーション指標以上に割安な企業が見えてくる可能性がある。

不動産含み益と本業成長に注目

具体例として挙がる阪急阪神ホールディングスでは、有価証券報告書の「賃貸等不動産」に基づく不動産含み益が3844億円に上り、2026年9月時点の時価総額の32.8%に相当する。含み益は「期末残高」と「期末時価」の差から把握でき、保有資産の大きさを測る材料になる。

国土交通省の公示地価では、全国の商業地の対前年変動率が上昇基調を続けており、商業用不動産の資産価値にはなお上振れ余地があるとみられている。日経マネー11月号では、こうした資産価値に加え、本業の成長や資本効率の改善を通じて価値の顕在化が見込まれる銘柄として、総合物流のケイヒンやヨウ素生産のK&Oエナジーグループも紹介している。

当サイトの以前の記事では、2026年の基準地価が全国平均で前年比1.5%上昇し、都市部での資金流入が地価を支える一方、建築費高騰が地方の再開発計画の見直しや延期につながっている点を整理しました。あわせて、コスト高の環境下でも開発を進める選択肢として、三井不動産が既存躯体を再利用して建築費やCO2排出の抑制を狙う「リファイニング建築」の事例も紹介しています。

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