ソフトバンクG、AI投資戦略で時価総額が国内首位に

ソフトバンクG、AI投資戦略で時価総額が国内首位に
ソフトバンクGが国内首位

生成AI関連資産への集中投資が評価され、ソフトバンクグループの時価総額は1日に国内首位となっている。米OpenAIを軸にデータセンター、半導体、ロボットへ展開する「3本の矢」が、株価上昇と投資マネー流入の背景になっている。

ハイライト

  • ソフトバンクグループの終値は前週末比14%高の8541円となり、時価総額が48兆7848億円で国内首位となった。
  • OpenAIへの約10兆円の投資計画やAIデータセンター建設など周辺基盤への拡大に加え、OpenAIの米IPO評価額は1兆ドル規模が予想される。
  • Armは顧客需要20億ドル超を見込み半導体事業を強化し、スイスABBロボティクス買収等で「フィジカルAI」基盤構築も進行中。

OpenAI軸のAI投資拡大

日経によると、ソフトバンクグループの1日の終値は前週末比14%高の8541円となり、時価総額は48兆7848億円に達し、これまで首位だったトヨタ自動車を上回っている。市場では、孫正義会長兼社長が掲げる「AIにオールイン、総がけする」との方針に沿った投資拡大が評価されている。

AI戦略の中核には、対話型AI「ChatGPT」を手掛けるU.S.のOpenAIがある。ソフトバンクグループは10月までに総額約10兆円を出資する計画で、2026年3月期にはOpenAIへの投資利益6兆7304億円を計上している。OpenAIは近くU.S.市場でIPOを申請するとみられ、評価額は直近の8520億ドルからさらに上昇し、1兆ドル規模の上場になるとの見方が出ている。

同社はAIを支える周辺基盤にも投資を広げている。5月31日には最大750億ユーロを投じてフランスにAIデータセンターを建設すると発表し、U.S.ではOpenAI向けデータセンターを整備する「スターゲート」計画を進めている。オハイオ州では5000億ドル規模のデータセンター建設に加え、ガス火力発電所の建設も計画し、傘下のSBエナジーが対応する見通しとなっている。

半導体とロボットが成長期待を支える

2本目の柱は、傘下の英Armを軸とするAI半導体事業だ。Armは3月に自社半導体ブランドの開発に乗り出すと発表しており、これまでの設計資産提供中心の事業モデルから一段踏み込んで収益拡大を狙っている。レネ・ハースCEOは、2年間で当初予測の2倍超となる20億ドル超の顧客需要を見込むと述べている。

3本目の柱はロボットで、AIが機械を制御する「フィジカルAI」の基盤構築を進めている。2026年後半には、スイスABBのロボティクス事業の買収完了を見込み、ロボット関連の投資先約20社を束ねる「ロボHD」を育成する方針だ。

一方で、株価には割高感も意識されている。3月末時点のNAVは40.1兆円で、従来は時価総額がNAVを下回る状態だったが、足元ではこれを上回っている。さらに、U.S.のNVIDIAの時価総額は5兆ドルを超え、AIモデル分野ではAnthropicなど競合の台頭も続いており、ソフトバンクグループが世界の大手テック企業と競うには、傘下事業の連携を通じたAI競争力の一段の強化が課題となる。

当社の以前の記事では、日経平均がリスク選好の流れを背景に高値圏で推移し、AI・半導体関連への買いが相場全体を押し上げている状況を整理しました。とりわけ、ソフトバンクグループのフランスでの大規模データセンター建設の発表など個別材料が資金流入を加速させ、主力大型株にマネーが集まりやすい構図を取り上げています。

この資料には第三者の意見が含まれている場合がありますが、このウェブページ上のデータおよび情報は、当社の免責事項に従って投資アドバイスを構成するものではありません。厳格な編集上の誠実性を遵守していますが、この投稿にはパートナーの製品に関する言及が含まれている場合があります。