日本の実質GDP、1〜3月に年率2.1%増 自動車輸出の回復が成長押し上げ
日本経済は2026年1〜3月期に2四半期連続のプラス成長となり、民間予測を上回る伸びを示した。個人消費と設備投資が底堅く推移するなか、前期に落ち込んだ自動車輸出の持ち直しが全体を支えた。
ハイライト
- 日本の2026年1〜3月期実質GDPは前期比0.5%増・年率2.1%増で、事前予測1.6%増を上回った。
- 輸出は前期比1.7%増、自動車がU.S.関税影響から回復し、船舶や医薬関連サービスも伸びた。
- GDPデフレーターは前年同期比3.4%上昇、名目GDP年率3.4%増の677兆2334億円に到達した。
内閣府発表のGDP速報と需要項目の動き
日本経済新聞が伝えた内閣府の19日発表によると、2026年1〜3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.5%増、年率換算で2.1%増となった。QUICKが事前にまとめた民間予測の中心値である年率1.6%増を上回った。
個人消費は前期比0.3%増と5四半期連続でプラスを維持した。外食や衣服が堅調で、魚介類や、4月の増税の影響で値上げがあったたばこの消費も増えた。設備投資は0.3%増と2四半期連続で増加し、研究開発支出の拡大に加え、汎用機械や電気照明器具もプラスとなった。住宅投資も0.5%増と2四半期連続のプラスだった。
このほか、政府消費は0.1%増と4四半期連続で増え、公共投資は1.4%増と3四半期ぶりにプラスへ転じた。一方で民間在庫は成長率に対して0.1ポイントのマイナス寄与となった。実質成長率への寄与度は、内需が0.2ポイント、外需が0.3ポイントの押し上げとなり、いずれも2四半期連続でプラス寄与となった。
輸出回復と物価動向、中東情勢が今後の焦点
輸出は前期比1.7%増と2四半期連続で増加した。U.S.による一連の関税政策の影響で前期にマイナスだった自動車がプラスに転じ、船舶や業務用機械、製薬関連の研究開発サービスも伸びた。これに対し、GDP上で輸出に区分されるインバウンド消費は1.6%減り、中国や中東からの観光客の減少が影響したとみられる。輸入は0.5%増と3四半期ぶりに増え、研究開発サービスへの支払い増加が背景にある。国内の総合的な物価動向を示すGDPデフレーターは前年同期比3.4%上昇した。名目GDPは前期比0.8%増、年率換算で3.4%増となり、年換算の実額は実質で593兆6933億円、名目で677兆2334億円だった。
城内実経済財政相は19日に公表した談話で、雇用・所得環境の改善が景気の緩やかな回復を支えることに期待を示す一方、中東情勢の影響を注視する必要があると指摘した。25年度ベースでは、実質GDPは前年度比0.8%増の591兆9112億円、名目GDPは4.2%増の669兆9702億円となり、個人消費と設備投資が成長をけん引した。
当社の以前の記事では、日本株が高値圏にある中で、2026年1〜3月期のGDP速報の公表が国内景気の持続力や長期金利上昇懸念を測る材料として注目される点を整理しました。あわせて、中東情勢や金利上昇が高バリュエーション銘柄の評価を圧迫し得ることから、今後の相場の焦点が「景気の強さ」と「リスク要因」の綱引きにあると解説しています。
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