中東情勢を受けたエネルギー安全保障と供給網強化が主要7カ国首脳会議の焦点となるなか、高市早苗首相は日本として重要鉱物の備蓄制度づくり支援を打ち出す考えを示した。15日からフランス東部エビアンで開くG7サミットでは、不当な輸出制限への対抗やアジアの石油備蓄強化も議題に据える。
ハイライト
- 日本はG7サミットで重要鉱物の共同備蓄連携構想を提案し、JOGMECを通じた制度構築支援も表明した。
- G7議題にはエネルギー安全保障や鉱物供給網強化が含まれ、不当な輸出制限への対抗やIEA連携が提案された。
- 首相は14日に英国、15日にイタリアを訪問し、先端技術開発や供給網強化で欧州連携を深める協議を実施予定。
G7で示す資源安保の提案
日経新聞によると、高市首相は13日、欧州に向けた出発に先立ち首相公邸で記者団に対し、各国の制度を相互に連携させる「共同備蓄連携構想」を提案すると明らかにした。日本はレアアースなど民生用の重要鉱物で国家備蓄制度を導入しており、制度導入を目指す国に対してはエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が制度構築を支援する考えだ。
首相はG7サミットの議題として、中東情勢を受けたエネルギー安全保障や重要鉱物の供給網強化を挙げている。提案内容としては、G7が連携して不当な輸出制限に反対し対抗すること、アジアなどの石油備蓄強化を支援して国際エネルギー機関(IEA)と連携すること、産油国と消費国の連携を強めて威圧的な行為を無力化することの3点を示している。
背景には、中国が輸出規制などを通じて経済的威圧を強めているとの認識がある。首相は、アジアの代表としてインド太平洋の視点も含め、日本の立場と取り組みを積極的に発信したいとしている。
欧州歴訪と先端分野協力
首相はサミットに先立ち、英国とイタリアを訪問する。14日にロンドンでスターマー英首相、15日にローマでイタリアのメローニ首相と会談し、中東、ウクライナ、東アジア情勢について意見交換する予定だ。安全保障に加え、人工知能(AI)、量子、宇宙、半導体、洋上風力といった分野でも協議する。先端技術開発や供給網強化に向けて協力を深める構えで、欧州各国との連携強化は中東情勢の混乱を受けて一段と重要性を増している。
首相はスイス・ジュネーブを経て仏エビアン入りし、17日までG7サミットに出席して18日に帰国する。G7に合わせてトランプU.S.大統領との会談も探るほか、今回の訪欧は2025年10月の就任後初めてで、日本の首相による欧州訪問としては24年7月の岸田文雄元首相のドイツ訪問以来およそ2年ぶりとなる。
当サイトの以前の記事では、改正産業技術力強化法の成立により、AIや量子など先端分野の共同研究を行う企業への研究開発税制が拡充され、法人税の税額控除率が最大50%に引き上げられる点を整理しました。国が研究開発計画や拠点を認定し、未使用控除の繰り越しも可能になることで、産学連携を通じた研究開発投資の活性化と技術基盤の強化が期待される内容です。
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