アジア株、U.S.-イラン合意受け上昇、日本と韓国の指数が最高値

アジア株、U.S.-イラン合意受け上昇、日本と韓国の指数が最高値
アジア株が過去最高

中東情勢の緊張緩和への期待を背景に、アジア株式市場は木曜日に大幅高となり、日本と韓国の主要指数が過去最高値を更新している。Wall Streetでは金利見通しへの警戒から前日に株安となったが、原油安とイラン産原油の供給再開期待がアジア市場の買いを支えている。

ハイライト

  • U.S.とイランの戦争終結に向けた初期合意と制裁解除で、日経平均株価は1,151.24ポイント高の71,053.49、Kospiは1.6%高の9,007.95と大幅上昇。
  • 米国株はS&P 500が1.2%安の7,420.10、Dow Jonesが1%安、主要ハイテク株も軒並み下落し、金融引き締め観測が市場を圧迫。
  • イラン合意受け原油供給正常化期待が強まり、Brent原油は2.3%安の1バレル77.72ドル、U.S.原油は2.7%安の74.01ドルに下落。

合意内容とアジア市場の反応

Japan Today Businessが伝えたところによると、U.S.とイランは戦争終結に向けた初期合意に署名し、イラン核開発計画の最終合意を目指す60日間の交渉期間が始まっている。この合意では、テヘランが高濃縮ウラン在庫の希釈を進める一方、U.S.が支援してきた対イラン制裁を解除し、イランが直ちに原油を自由に販売できる内容が盛り込まれている。

東京市場では日経平均株価が水曜日比1,151.24ポイント高の71,053.49で取引を終え、今週初めて70,000台を上回った後も上昇基調を維持している。人工知能関連の高技術株への買いに加え、戦争終結への期待が相場を押し上げている。

韓国でも上昇が続き、Kospiは1.6%高の9,007.95となっている。Samsung Electronicsは1.9%高、SK Hynixは6%高となり、半導体株が指数を支えている一方、台湾のTaiexは1.2%上昇している。これに対し、香港のHang Sengは1.8%安の23,968.66、上海総合指数は0.1%未満の下落、オーストラリアのS&P/ASX 200は0.6%安の8,916.60となっている。

Astris Advisory Japanの戦略責任者Neil Newman氏は、この上昇について、日本経済が戦争終結を受けてさらに回復するとの自信を示す幅広いラリーだとの見方を示している。原油価格が今後抑制されるとの期待も、投資家心理の改善につながっている。

Wall Streetの重荷と原油市場への波及

アジア市場の上昇は、Wall Streetが水曜日に下落した流れとは対照的に進んでいる。S&P 500は1.2%安の7,420.10、Dow Jones Industrial Averageは1%安の51,492.55、Nasdaq総合指数は1.3%安の26,021.66となっている。

Fedが公表した見通しでは、政策担当者のほぼ半数が2026年に少なくとも1回の利上げを見込んでいる。インフレ抑制には高金利が有効でも、景気を減速させ、資産価格の重荷になり得るため、市場は慎重姿勢を強めている。U.S.中央銀行トップとして初の記者会見に臨んだKevin Warsh氏は、2026年末の政策金利水準について明確な見通しを示していない。

個別銘柄では、SpaceXが上場後初の下落となる4.9%安となり、Microsoftは3.8%安、Amazonは3.5%安、Nvidiaは1.3%安と大型ハイテク株がS&P 500を押し下げている。一方で、水曜日公表の小売売上高データは、5月の売上高が市場予想を上回る伸びを示しているが、高インフレが家計不安をなお強めている。

原油市場では、合意署名を受けてイランがホルムズ海峡の再開に向けた措置を進める見通しとなり、供給正常化への期待が価格を押し下げている。木曜日早朝のBrent原油は2.3%安の1バレル77.72ドル、U.S.指標原油は2.7%安の74.01ドルとなっている。為替市場では、U.S.ドルは160.65円から160.61円へ小幅に下落し、ユーロは1.1501ドルから1.1521ドルへ上昇している。

当社の以前の記事では、米国とイランの戦争終結に向けた暫定合意を背景に、アジア株が方向感を探る一方で原油が1バレル80ドルを下回って推移した状況を整理しました。ホルムズ海峡の再開期待が原油の安定材料となる一方、供給正常化には機雷除去や保険条件の見直しなど時間を要し得る点、またFedの政策判断と中東情勢の不確実性が投資家心理を左右する点も取り上げています。

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