資材価格の上昇局面で外部委託先への報酬設定が問われ、家電小売りのベイシア電器に対して公正取引委員会が是正を求めている。対象はエアコン設置工事などを担うフリーランス10人との取引で、報酬の据え置きや手数料控除が問題視されている。
ハイライト
- 公正取引委員会はベイシア電器がフリーランス法違反で再発防止を勧告し、資材高騰分を報酬に反映しなかったと認定。
- 2024年11月から25年12月に、業務委託された10人に対し報酬据え置きや事務手数料差し引きで計約764万円を追加支払い。
- 今回の行政指導は小売・施工委託取引の透明性、特に報酬設定の適正化がベイシア電器およびグループ運営課題となる可能性を示唆。
勧告の内容と違反認定
共同によると、公正取引委員会は24日、ベイシア電器がフリーランス法に違反したとして、再発防止を求める勧告を出している。前橋市に本社を置く同社は、業務委託したフリーランスに対し、必要資材のコスト上昇分を報酬に十分反映しなかったと認定されている。公取委によると、ベイシア電器は2024年11月から25年12月にかけて、エアコン設置工事などを委託した10人に対し、銅や塩化ビニールの高騰で配線や配管の費用が上がった後も、報酬を一方的に低い水準に据え置いていた。このほか、同社が負担すべき事務手数料を報酬から差し引いたとして、同法が禁じる報酬の減額や支払い義務違反も認定されている。
同社はすでに、正当な報酬との差額と減額分に当たる計約764万円を支払ったという。勧告を受け、ベイシア電器は法令順守の徹底と適正な取引の実現に努め、信頼回復に全力で取り組むとのコメントを出している。
小売り業界と地域取引への影響
今回の措置は、資材高が続くなかで、発注企業が委託先のコスト増を適切に取引価格へ反映できているかを改めて問う内容になっている。家電の設置工事のように外部人材への依存度が高い業務では、報酬設定や費用負担の透明性が一段と重要になる。ベイシア電器はベイシアグループ傘下で、グループにはワークマンやカインズも含まれる。会社ホームページによると、同社は群馬など関東4県と静岡県で店舗を展開しており、地域の小売り・施工ネットワークにおける委託取引の適正化が今後の運営課題になる。
当サイトの以前の記事では、公正取引委員会がYKKのファスナー加工・検品を巡る取引で、下請け事業者への発注単価が通常水準を大きく下回る「買いたたき」に当たるとして下請法違反で勧告した件を整理しました。YKKは差額の遡及支払いを行い、再発防止に加えて同種取引の社内調査も求められるなど、サプライチェーン全体で取引適正化の監督が強まっている点を取り上げています。
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