東京電力HD、資本提携の枠組みを広く検討、新体制も承認

東京電力HD、資本提携の枠組みを広く検討、新体制も承認
東電HD 新体制と資本提携

東京電力ホールディングスは25日の定時株主総会で、再建策の柱となる資本提携の検討を幅広い選択肢で進める姿勢を示した。総会ではJICの横尾敬介社長を社外取締役に迎える新たな経営体制も承認され、資本政策と事業改革を並行して進める局面に入っている。

ハイライト

  • 東京電力HDは資本提携の枠組みを限定せず、ソフトバンクやKKRなど5陣営と出資交渉を進めていると総会で説明。
  • 株主総会で社外取締役に横尾敬介氏を迎える新体制を承認、金融や事業構造改革の知見を活用した経営改革へ重視。
  • 柏崎刈羽原発6号機が4月に再稼働し、7号機の再稼働に向けて2030年代前半に2基体制を目指す方針を強調。

資本提携の検討範囲と総会での説明

日本経済新聞によると、小早川智明社長は総会で、検討中の資本提携について「枠組みを限定せず、幅広く提携策を模索する」と述べた。外部資本の受け入れを含む再建策の検討が本格化しているが、具体的な選考状況については、公正な選考プロセスの観点から言及を控えた。

東京電力は、傘下の小売りや送配電などの事業会社が出資を受ける案や、ホールディングスと事業会社の間に中間持ち株会社を置く構想などを念頭に置いている。交渉先はソフトバンク、日本産業パートナーズ、U.S.投資ファンドのKKRなどを含む5陣営が軸とされる。

総会に出席した株主からは、株式非公開化の議論への関心も示された一方、上場を維持したまま経営効率化を進めるべきだとの声も出た。24日にはソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が、子会社のソフトバンクが重要な候補として残っていると述べ、出資が実現した場合には日本でAIデータセンターを整備すべきだとの考えを示している。

原発再稼働と経営改革への影響

小早川社長は、DXなどを背景に電力需要の増加が見込まれるとして、エネルギー安全保障と脱炭素の同時達成に向けてアライアンスも活用していく考えを示した。総会では、会長就任が内定している横尾敬介氏を社外取締役に迎える新体制が承認され、東京電力は金融や事業構造改革に関する知見を評価している。

原子力事業では、4月に柏崎刈羽原子力発電所6号機の営業運転を再開しており、7号機の再稼働に向けても最大限努力すると説明した。テロ対策工事を進め、2030年代前半に2基体制を目指す考えだ。

一方で総会では、事故時の賠償費用を事前に積み立てる制度の新設や、安全審査に関わるデータの全面公開を求める意見も出た。福島第1原発の廃炉について小早川社長は、今後はデブリの本格取り出しなど最難関の局面を迎えるとして、安全最優先で進める方針を示した。

当サイトの以前の記事では、株主総会で投資家が経営陣の説明姿勢や取締役会の発言内容をどう見極めるべきかを整理しました。あわせて、有価証券報告書の開示時期や「政策保有株式」「研究開発活動」などの読みどころが、総会での質疑と投資判断に直結する点も解説しています。

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