ドライバーの時間外労働規制強化を受けて物流網の再構築が進むなか、佐川急便は東京都内に大型中継拠点を開設し、関東発の長距離輸送の効率を高める。新拠点は既存6拠点の機能を集約し、2028年までに兵庫県と福岡県にも同様の大型拠点を整備する全国戦略の起点となる。
ハイライト
- 佐川急便は東京都江東区に延べ床面積8万7500平方メートル、トラック162台対応の新ハブ「関東ハブセンター」を7月21日稼働開始。
- 新拠点は1日40万個を処理し既存6カ所の中継拠点を統合、長距離輸送効率化と運転手不足対応を目指す。
- 2028年までに兵庫県・福岡県にも同大規模拠点を建設し3拠点合計で1000億円弱を投資、越境ECや冷蔵輸送需要増にも対応。
江東区の新拠点、21日に稼働開始
日本経済新聞によると、佐川急便は7月17日、東京都内に新たな中継拠点「関東ハブセンター」を開設すると発表した。東京都江東区の同社倉庫などが集積するエリアに設け、関東各地で集めた荷物を関西、北陸、中部の営業所向けに仕分けし、中部以西への輸送を担う。
新拠点は21日に稼働を始める。延べ床面積は同居する関連企業の施設を含めて約8万7500平方メートルで、1日40万個の荷物を扱い、トラック162台が積み下ろしできるスペースを備える。荷下ろし後のトラックが次の輸送に迅速に移れる配置とし、既存6カ所の中継拠点を集約して長距離輸送の運用効率を引き上げる。
1000億円弱投資、全国展開と需要対応
同社は運転手の時間外労働規制が強化された「物流2024年問題」に伴う人手不足への対応を急いでいる。拠点集約によって幹線輸送の無駄を減らし、限られた人員でも広域配送を維持しやすくする考えだ。2028年までには、兵庫県と福岡県にも同様の大型拠点を建設する計画で、3カ所の投資額は合わせて1000億円弱を見込む。越境ECによる海外発の荷物や冷凍冷蔵輸送の需要増にも対応し、エアコンの冷気を逃しにくいシャッターを設置するなど、作業環境の改善や熱中症対策も強化する。
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