アポロ、円安の主因は日本の財政懸念と指摘

アポロ、円安の主因は日本の財政懸念と指摘
円安の主因を解説

円相場を巡る市場の見方では、2025年4月の「解放の日」を境に、円キャリー取引が主な変動要因ではなくなっている。米投資会社Apollo Global Managementのチーフエコノミスト、トルステン・スロック氏は、その後の円安基調の背景に日本の財政懸念があるとみている。

ハイライト

  • 円キャリー取引は2024年夏に活発化したが、政府・日銀の円買い介入や日銀の利上げにより巻き戻された。
  • 現在の円安トレンドの主因は日本の財政懸念であり、為替市場では財政健全性への評価が重要性を増している。
  • 今後の円相場は金利差や介入観測だけでなく、政策対応や投資家心理の変化が大きく影響すると指摘された。

円相場の転機と市場構造の変化

日本経済新聞によると、スロック氏は低金利の円を調達して高金利通貨で運用する円キャリー取引について、2025年4月の「解放の日」以降は円相場の主なドライバーではないと指摘している。円は相対的に金利水準が低く、調達通貨として選ばれやすい一方、金利差と相場変動率が取引の成立条件になる。

円キャリー取引は2024年夏にかけて活発化したが、その後は政府・日銀による円買い為替介入や米景気の冷え込み、日銀の利上げに伴って巻き戻される形となった。こうした流れを踏まえ、足元の円相場は従来の金利差取引だけでは説明しにくい局面に入っている。

財政不安が円安圧力に

スロック氏の見方では、キャリー取引の影響が後退した後も続く円安基調の根底には、日本の財政に対する市場の懸念がある。為替市場の焦点が短期的な取引要因から、国の財政健全性を含む中長期の信用認識へ移っている可能性がある。

この見方が広がれば、円相場の分析では日米金利差や介入観測に加え、日本の財政運営への評価が一段と重要になる。市場では為替の変動要因が多層化しており、政策対応や投資家心理の変化が今後の円の方向感を左右しそうだ。

当サイトの以前の記事では、日本の政府債務残高(いわゆる「国の借金」)が2026年6月末時点で1346兆円超と過去最大を更新した点を取り上げました。普通国債の残高拡大に加え、GX経済移行債の積み上がりも増加要因となり、債務の膨張が今後の金利動向や財政運営の柔軟性にとって重荷になり得ることを整理しています。

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