再審制度の見直しを巡る刑事訴訟法改正案が、政府による国会提出に向けて前進している。法務省は3度目の修正で再審開始決定への検察官の抗告を本則で原則禁止とし、15日にも閣議決定する見通しだ。
ハイライト
- 法務省は刑事訴訟法改正案で検察官による再審開始決定への抗告を原則禁止、閣議決定し15日にも国会提出予定。
- 改正案は日本弁護士連合会などが懸念する証拠開示ルールや目的外使用規定を当初案通り維持し、市場関係者の追加修正要求が予想される。
- 今回の法改正議論は袴田巌さん事件を契機に本格化、再審制度の運用ルール整備を主目的とし「重要広範議案」に位置付けられている。
修正案の内容と提出日程
日経の報道によると、法務省は13日、自民党の要望を受け入れた3度目の修正案を党法務部会と司法制度調査会の合同会議に示し、了承を得ている。政府は15日にも閣議決定し、国会に提出する方向だ。
今回の修正案では、現行の刑事訴訟法にある再審開始決定に対して抗告できる規定を削除したうえで、検察官の抗告は「十分な根拠がある場合」に限って認める形としている。検察抗告は再審手続きの長期化を招く一因とされており、制度運用に一定の制約をかける内容になる。
学者や実務家で構成される法制審議会の答申を経て作成した法案が、自民党の事前審査で修正されるのは異例だ。今回の刑訴法改正案は、政府提出法案のなかでも重要度が高い「重要広範議案」に位置づけられている。
審議の焦点と司法制度への影響
事前審査は3月下旬から続いており、再審制度の見直しを求める超党派の国会議員連盟に所属する議員らが原案に強く反発していた。法務省はこれまで2度修正に応じたものの了承に至らず、今回の3度目の見直しでようやく党内手続きを進める段階に入っている。一方で、日本弁護士連合会などが懸念を示していた再審請求審での証拠開示ルールや、開示された証拠の目的外使用に関する規定は当初案から変わっていない。このため、国会審議では再び追加修正を求める声が上がる可能性がある。
法改正の議論は、静岡県一家4人殺害事件で袴田巌さんの再審無罪が確定したことをきっかけに本格化している。現行の刑訴法には再審の具体的な手続き規定が乏しく、「開かずの扉」とも呼ばれてきた制度の運用ルールを整備することが主な目的となる。
当社の以前の記事では、政府のインテリジェンス機能を一元化する国家情報局の設置法案が参院内閣委員会で審議入りし、活動状況や脅威評価を業務に支障のない範囲で国会に説明・公表する方針が示された点を整理しました。あわせて、デモ参加のみで調査対象としない姿勢や、個人情報保護・政治的中立性の確保が制度設計上の焦点になることも伝えています。
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