クロス・マーケティング調査、ナフサショックで日用品備蓄意識が拡大

クロス・マーケティング調査、ナフサショックで日用品備蓄意識が拡大
日用品備蓄意識が拡大

中東情勢を背景にナフサの価格と供給の不安定化が家計の購買行動に波及し、日用品の備蓄や節約を意識する消費者が広がっている。キッチン用品や食品容器など石油化学製品に近い分野ほど影響が意識され、買いだめやリサイクル志向の高まりもみられる。

ハイライト

  • クロス・マーケティング調査でナフサショックの内容認知度は53%に達し、50〜60代では6割を超えた。
  • 4月のポリ袋・ラップへの家計支出は前年同月比42.7%増、生活用品分野での買いだめと備蓄意識が拡大している。
  • リサイクル意識が高まり、「今後も維持する」が32.7%、「機会を増やしたい」が24.8%で簡素包装・詰め替え需要増が示唆された。

消費者調査が示す購買行動の変化

日経MJが伝えたクロス・マーケティングの調査によると、「ナフサショック」の内容認知度は53%だった。5月中旬に20〜69歳の男女を対象に実施し、1100人から有効回答を得た調査で、「内容を詳しく知っている」は14%、「ある程度知っている」は39%となった。年代別では中高年層ほど認知度が高く、50〜60代では6割を超えた。

ナフサの価格や供給状況の変化で影響が大きいと感じる商品群では、食品ラップやゴミ袋などの「キッチン・掃除用品」が26%で最多だった。これに「食品容器・トレー」が25.7%、「食品用包装フィルム・印刷用インクなど」が24.3%で続き、「衛生・ヘルスケア用品」も16.2%に上った。

意識や行動では、「無駄なものを買わず、あるもので間に合わせようと思う」が21.8%、「今後の価格推移や供給状況を気にしている」が21.2%、「買い物で節約を意識するようになった」が16.5%だった。「日用品の備蓄をこれまでよりも意識している」は14.4%で、およそ7人に1人が備蓄意識を強めていることになる。

小売りと生活用品市場への波及

一部小売店では、ラップやゴミ袋などの買いだめの動きが広がっている。総務省が発表した4月の家計調査では、ポリ袋・ラップへの支出は前年同月比42.7%増え、生活用品分野での需要変化が数字にも表れている。

リサイクル意識も高まっている。クロス・マーケティング調査では、「既に徹底して実施しているので、今後も維持する」が32.7%、「実施はしているが徹底できていないので、今後は機会を増やしたい」が24.8%だった。意向者が挙げた対象品目は、ペットボトルや瓶、缶類に回答が集まった。

自由回答では、生活への浸透の広さや供給不安への懸念が目立つ。調査を担当した赤津美也氏は、ナフサショックを契機に再利用意識が高まり、簡素なパッケージ商品や量り売り、詰め替えへの需要が広がるとみており、消費者が実行しやすい形での提供が重要だと指摘している。

当サイトの以前の記事では、ナフサ由来原料の調達減少が続くなか、日本のシンナー市場で大手塗料メーカーが中国などからの代替調達や輸入増で国内供給をおおむね維持している状況を整理しました。一方で、トルエンやキシレンなど原料の生産減少とコスト高が収益を圧迫し、値上げの継続や中小企業での出荷抑制、注文制限といった影響が広がっている点も伝えています。

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