東京地裁、自民裏金事件で大野泰正元参院議員に一部有罪判決

東京地裁、自民裏金事件で大野泰正元参院議員に一部有罪判決
自民裏金で初有罪

自民党派閥の政治資金問題を巡る刑事裁判で、東京地裁は大野泰正元参院議員に対し、政治資金収支報告書の虚偽記入の一部について有罪を言い渡した。起訴対象となった2018年から2022年分のうち2022年分だけが有罪とされ、当時国会議員だった被告への判決としては一連の事件で初めてとなる。

ハイライト

  • 東京地裁は自民裏金事件で大野泰正元参院議員に罰金60万円、元秘書に罰金20万円の有罪判決を言い渡した。
  • 判決は2018年から2022年の政治資金収支報告書のうち2022年分のみ虚偽記入の有罪と認定、それ以外は無罪とした。
  • 大野被告の不記載額は約5100万円で事件中最多、これまでに国会議員4人含む計12人が刑事責任を問われた。

判決内容と争点の整理

日経の報道によると、福家康史裁判長は23日、政治資金規正法違反(虚偽記入)罪に問われた大野被告に罰金60万円、元秘書の岩田佳子被告に罰金20万円を言い渡した。検察の求刑は大野被告が罰金150万円、岩田被告が罰金50万円だった。

判決は、起訴された2018年から2022年分の政治資金収支報告書のうち、2022年分のみを有罪とし、それ以外は無罪とした。両被告は無罪を主張していた。

起訴状などでは、大野被告と元秘書が共謀し、資金管理団体「泰士会」の2018年から2022年分の収支報告書に、旧安倍派から還流を受けたパーティー券収入約5100万円を記載しなかったとされた。公判では、この現金が収支報告書への記載義務がある「寄付金」に当たるかどうかが最大の争点になった。

検察側は、大野被告が2014年以降、販売ノルマ超過分が返金される仕組みを認識し、寄付金と理解しながら計上せず、懇親費やタクシー代などに充てていたと主張した。これに対し弁護側は、派閥からの「預かり金」と認識して口座で管理しており、収支報告書の作成への関与も限定的だったとして、元秘書との共謀も否定した。

事件全体への影響と経緯

一連の事件では、旧安倍派、旧二階派、旧岸田派で政治資金パーティー券収入の一部が裏金化していたことが明らかになっている。これまでに国会議員4人を含む計12人の刑事責任が問われている。

大野被告の不記載額は、捜査や自民党の調査で判明した案件の中で最多だった。大野被告は2024年1月に在宅起訴されて自民党を離党し、2025年7月の参院選には出馬しなかった。

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