Ciaran Ryan

JPX、ダークプール取引額の推移を公表

JPX、ダークプール取引額の推移を公表
JPXのダークプール動向

日本の株式取引の透明性を高める取り組みの一環として、Japan Exchange Groupは2026年9月までのダークプール取引額の推移をまとめた。対象は東京証券取引所のToSTNeT市場に回送され、ダークプール取引として識別された注文で、2020年9月から2026年9月までの変化を示している。

ハイライト

  • JPXはダークプール取引の透明性向上を目的に、ToSTNeT市場にダークプール約定注文の識別フラグ制度を導入した。
  • 2020年6月19日施行の内閣府令・監督指針改正に基づき、ダークプール取引額と全売買代金に占める比率を集計・公表した。
  • 新集計データは取引所内外の流動性把握や私設取引システムの実態監視、透明性改善策効果の評価資料となる。

制度見直しを受けた集計の概要

Japan Exchange Groupの公表によると、ダークプール取引の透明性向上に向けた制度対応として、東京証券取引所はToSTNeT市場に回送されるダークプール約定注文を識別するフラグ制度を導入している。これは2019年6月に金融審議会金融制度スタディ・グループがダークプール利用の継続的なモニタリングなどの対応策を示したことを受け、2020年6月19日に金融商品取引業等に関する内閣府令と監督指針が改正された流れに沿うものだ。

今回の集計は、このフラグ制度に基づいて作成されている。ダークプール取引額は、ダークプール取引としてフラグ付けされたToSTNeT取引の売買代金合計を指し、総売買代金比率は、取引所内外の総売買代金に占めるダークプール取引の割合として示されている。

市場透明性と取引把握への意義

取引所内の売買代金は、東京証券取引所の立会取引とToSTNeT取引の合計で構成される。一方、取引所外売買の売買代金データは、日本証券業協会が公表するデータを用いている。

この集計は、私設取引システム関連取引の実態を継続的に把握する材料となり、日本の株式市場で取引所内外にまたがる流動性の動向を点検する基礎データとして位置付けられる。とりわけ、ダークプール取引が全体売買に占める比率をあわせて示すことで、市場参加者や当局にとって透明性改善策の効果を確認しやすくしている。

当社の以前の記事では、東京証券取引所が進める市場制度改革の全体像を整理しました。2022年の市場再編(プライム・スタンダード・グロース)に加え、資本効率の改善要請やグロース市場の上場維持基準引き上げ、TOPIXの構成見直しといった施策が、企業行動や投資資金の流れに影響している点を取り上げています。

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