冬の需要期を前に灯油の国際価格が上昇し、北海道では店頭価格の高止まりと流通の目詰まりが課題となっている。経済産業省は輸入価格と国内卸価格の差額を補助する新たな仕組みを導入し、元売り各社には直販の拡充も求める。
ハイライト
- 経産省は16日、北海道の灯油価格高騰抑制策として、輸入灯油の国による差額補助制度導入を発表した。
- 北海道の灯油店頭価格は全国平均より13円以上高騰し、異常発注と需給の偏りが一段と価格上昇圧力を強めている。
- 中東情勢による国際価格高騰が北海道市場に波及しており、経産省は元売り会社へ卸業者を介さない直接販売も要請した。
補助制度の導入と供給円滑化策
日本経済新聞が伝えたところによると、赤沢亮正経済産業相は16日の閣議後記者会見で、灯油価格の上昇を抑えるため、輸入価格と国内卸価格の差額を国が補助する仕組みを導入すると表明した。北海道で灯油の店頭価格が大きく上がっている状況への対応で、石油元売り会社に対しては卸売業者を経由しない形での直接販売の取り組みも要請する。政府は、足元の価格上昇が需要そのものの急増だけでなく、早期確保を急ぐ発注の集中によって流通に偏りが生じている点も重視している。赤沢氏は関係事業者に対し、前年同月と同量の販売や注文を行うよう呼びかけ、国全体では必要量を確保できており、供給不足に陥る状況ではないと強調した。
北海道市場への影響と背景
北海道では灯油の店頭価格が全国平均より13円超高く、冬場の暖房需要が大きい地域経済や家計への影響が強まっている。一部の事業者が例年以上の発注を進めていることで供給の目詰まりが発生し、価格上昇圧力をさらに高めている。日本で消費する灯油の大部分は国内で原油から精製される一方、一部は輸入品で賄われている。経産省によると、消費量の多い北海道では比較的安価な輸入灯油を調達してきた事業者も多く、中東情勢の混乱を受けた国際価格の高騰が地域市場に強く波及している。
- Forex
- Crypto