少子化で子どもの人口が減るなか、玩具各社は大人の購買力も取り込む商品戦略を強めている。27日に東京ビッグサイトで開幕する東京おもちゃショーでは、平成レトロを映した復刻系玩具や創作玩具、高価格帯の精巧な模型がその流れを映し出している。
ハイライト
- 東京おもちゃショーでセガフェイブは約10年ぶりに「ジュエルペット」マスコットを2200円で10月発売するなど復刻玩具に注力。
- 2025年度の玩具市場規模は1兆1664億円で過去最高を記録し、キダルト需要による高単価商品の売上拡大が市場を牽引。
- BANDAI SPIRITSはνガンダム1/60プラモデルを6万6000円で出品し、コアファン向け高付加価値商品の訴求を強化。
復刻玩具と創作玩具が前面に
日本経済新聞によると、国内最大規模の玩具見本市「東京おもちゃショー」は日本玩具協会の主催で開かれ、28日までは小売店など事業者向け、29日から30日までは一般向けに公開する。2026年は往年のキャラクターや過去の生活様式を取り入れた「ノスタルジアトイ」が目玉となっている。セガサミーホールディングス傘下のセガフェイブは10月、2010年代前半に人気を集めた「ジュエルペット」のキーチェーン付きマスコットを2200円で発売する。ジュエルペット関連商品の展開は約10年ぶりで、他社カプセルトイでの人気再燃を受けて自社商品にも広げる考えだ。
リリックはガラケー型トイカメラ「EmoFlip」を7700円で出品する。折り畳み式の形状や写メを想起させる撮影体験のほか、フォトフレーム、アラーム、音楽再生など平成期の携帯電話を思わせる機能を盛り込んだ。
創作需要に対応する商品も増えている。ビバリーの「パチェリエ 推し活開発部」は、写真などを入れるポーチやカードケースを自作できる商品で、推しに合わせた配色を選べる。タカラトミーは立体的なシールを作れる「キラ★ガチャシール ぷっくりドロップ」を出展し、製作体験そのものも楽しめる設計にしている。
大人需要が市場拡大を下支え
月刊トイジャーナルの藤井大祐編集長は、大人には懐かしいものが今の子どもには新鮮に映ると指摘する。世代をまたいで訴求できる商品設計は、玩具各社にとって販路拡大の有力な手段になっている。日本玩具協会によると、2025年度の玩具市場規模は1兆1664億円と過去最高だった。子ども心を持ち続ける大人、「キダルト」の消費が市場を押し広げており、各社は高単価商品でも需要を見込んでいる。
その象徴の一つが、BANDAI SPIRITSが出品する「機動戦士ガンダム」シリーズのνガンダムの60分の1プラモデルだ。1300超のパーツで細部まで再現し、価格は6万6000円に達するが、単なる模型製作ではなく作品世界の追体験としてコアファンの支持を狙う。
玩具メーカー各社は、子ども向けの新鮮さと大人向けの懐かしさを両立させながら、縮小する子ども市場のなかでも収益機会を広げようとしている。
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