金融庁、銀行向け監督指針を改正へ, サイバー攻撃報告様式を共通化

金融庁、銀行向け監督指針を改正へ, サイバー攻撃報告様式を共通化
金融庁が報告様式共通化

金融庁は、銀行などを対象とする監督指針の一部改正案を公表し、サイバー攻撃やシステム障害の報告手続を見直します。改正後はDDoS攻撃やランサムウェアに加え、その他の事案にも使える共通様式を整備し、関係省庁の申合せに沿った報告体制へ移行する予定です。

ハイライト

  • 金融庁は監督指針を改正し、銀行のサイバー攻撃被害報告様式を関係省庁申合せに基づく共通様式へ統一する方針。
  • 新たに『その他サイバー攻撃等事案共通様式』を追加し、DDoS・ランサムウェア以外にも対応可能な報告枠組みを整備する予定。
  • 報告様式の統一により、金融機関のインシデント管理手順や報告フローの見直しが促され、業界全体のサイバーリスク対応実務に影響。

報告様式の統一と改正案の内容

金融庁の公表によると、今回の改正案は「サイバー攻撃による被害が発生した場合の報告手続等に関する申合せ」の改正予定を踏まえたものです。金融庁は、従来の監督指針等で示してきた報告様式から、関係省庁申合せに基づく共通様式への移行を進めます。

改正後の関係省庁申合せでは、既存の「DDoS攻撃事案共通様式」と「ランサムウェア事案共通様式」に加え、「その他サイバー攻撃等事案共通様式」が新たに整備される予定です。これにより、金融機関はサイバー攻撃の類型に応じて、より統一的な形式で監督当局へ報告しやすくなります。

金融庁は具体的な内容を別紙1から17で示しており、パブリックコメント終了後に必要な手続を経て適用する予定です。

金融業界の対応と監督実務への影響

今回の見直しは、主要行などがコンピュータシステム障害やサイバーセキュリティ事案を認識した際の初動報告の枠組みに影響します。報告書式の共通化は、複数の事案類型にまたがる情報整理をしやすくし、監督当局と金融機関の間で報告内容の比較や確認を進めやすくする効果が見込まれます。

とくに新設予定の「その他サイバー攻撃等事案共通様式」は、既存のDDoS攻撃やランサムウェアに分類しにくい事案にも対応できる余地を広げます。金融機関にとっては、内部のインシデント管理手順や報告フローを見直す契機となり、サイバーリスク管理の実務にも波及しそうです。

当サイトの以前の記事では、生命保険会社で「資産集約型再保険」を活用し、年金保険など貯蓄性商品の運用リスクを外部の再保険会社へ移転する動きが広がっている点を整理しました。金利上昇や健全性規制への対応を背景に利用が拡大する一方、金融庁が再保険会社への依存に伴う信用・集中リスクを踏まえて監督指針を改正し、健全性基準やシミュレーション実施などの管理強化を求めていることも取り上げています。

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