三井物産、米自動車販売大手の非公開化で2400億円追加出資

三井物産、米自動車販売大手の非公開化で2400億円追加出資
三井物産が米で大型出資

三井物産は米自動車流通分野での収益基盤を強化するため、ペンスキー・コーポレーションと共同でペンスキー・オートモーティブグループの株式非公開化に踏み切る。取得総額は約39億ドルに上り、三井物産の出資比率は追加取得後に36%へ高まる見通しだ。

ハイライト

  • 三井物産はPenske Corporationと共同でPenske Automotive Groupの浮動株27.8%を約6000億円、1株212ドルで取得し、2027年1~3月の非公開化を予定。
  • 三井物産はPAGへの追加出資2400億円で保有比率を20.3%から36%に引き上げ、関係当局の承認が前提。
  • PAGの2025年12月期純利益は9億3540万ドルで、三井物産は今後3~4年の収益安定化に活用し収益基盤強化を図る。

非公開化の条件と実行時期

日本経済新聞によると、三井物産は15日、米Penske Corporationと共同で傘下の米自動車販売大手Penske Automotive Group, Inc.(PAG)の浮動株27.8%を約39億ドル、約6000億円で取得すると発表した。三井物産の投資額は2400億円で、買い付けは現状でPAG株の52%を保有するペンスキーと共同で進める。

買い付け価格は1株当たり212ドルで、U.S.時間14日の終値に9%のプレミアムを上乗せする。関係当局の承認を経て、2027年1〜3月の非公開化を予定している。

三井物産は2001年からPAGに出資しており、現在の保有比率は20.3%だ。追加取得後は36%に引き上がるが、出資成立後の両社の最終的な保有比率の内訳は明らかにしていない。

自動車流通事業の収益安定化に狙い

PAGはBMWなど高級車を中心に、U.S.などで自動車販売店を運営している。傘下にはU.S.最大のトヨタ自動車ディーラー事業者も抱えており、三井物産にとっては自動車流通分野での安定収益源としての位置付けが大きい。

PAGの2025年12月期の純利益は9億3540万ドルだった。三井物産は2030年ごろに連結純利益を2026年3月期比で7割増の1兆4000億円以上にする目標を掲げており、2030年ごろに収益貢献が本格化する投資案件が多いなか、今後3〜4年の収益を下支えする案件の確保が課題となっていた。

三井物産とペンスキーは7月に非公開化を提案しており、その後はPAGが設置した特別委員会が内容を審議していた。今回の決定は、商社による事業投資で競争が強まるなか、既存出資先への追加投資で収益基盤を厚くする動きとして注目される。

当社の以前の記事では、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが、ニデックに対して株式非公開化の初期検討とPEファンドなどからの提案募集を取締役会に要請した経緯を整理しました。監査意見が「意見不表明」となったことによる意図しない上場廃止リスクへの警戒が強まるなか、オアシスが保有比率の引き上げも示唆し、取締役会対応や他株主の動向が焦点になる点を伝えています。

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