サイバーセキュリティクラウド、7〜9月の攻撃検知が16.3%増, 発信元IPの分散拡大

サイバーセキュリティクラウド、7〜9月の攻撃検知が16.3%増, 発信元IPの分散拡大
攻撃検知16.3%増加

企業のウェブサイトを狙うサイバー攻撃が2026年7〜9月に増勢を強め、1日あたりの平均検知件数は約1165万件に達した。9月はSQLインジェクションの検知や攻撃元IPアドレスの増加が目立ち、従来のIP遮断だけでは対処しにくい局面が広がっている。

ハイライト

  • サイバーセキュリティクラウドの2026年7〜9月の攻撃検知件数は約10億7000万件、前四半期比16.3%増、1秒あたり約135回を記録。
  • 9月の単月攻撃検知は約4億5000万件で前月比36%増、SQLインジェクションは約4728万件と5割増、発信元IPアドレス分散が顕著化。
  • 攻撃元IPアドレスはU.S.が前年同期比87.9%増の4億5694万件、日本が3.5倍の1億4554万件、全体の49%が大手クラウド事業者経由。

7〜9月の検知件数と攻撃手法

日本経済新聞が報じたところによると、サイバーセキュリティクラウドはウェブサイト向けセキュリティーサービスで検知した不正アクセスなどを集計し、2026年7〜9月の総攻撃件数が約10億7000万件になったと公表した。4〜6月比では16.3%増え、1秒あたりでは約135回の攻撃を検知した計算になる。

9月単月の検知件数は約4億5000万件と前月から約36%増え、9月26日には期間中最多の約2142万件を記録した。ウェブサイト1件あたりの月間攻撃件数も9月は2万8253件と前年同月の2.4倍に増え、調査開始以来で最多となった。

攻撃内容では、脆弱性のあるサイトを自動で探す「ウェブスキャン」が全体の53%を占めて最多だった。続いて、入力欄などに不正な命令文を混入させる「SQLインジェクション」が10%を占め、9月の検知件数は前月比5割増の約4728万件に急増した。

発信元の分散と防御対応への影響

国内のECサイトを狙ったSQLインジェクションで使われたIPアドレス数は、9月に前月比87%増の2万8487件となった。7月までは2000件未満の水準が続いていた一方、攻撃を受けたサイト数は月100件前後で推移しており、攻撃者が発信元を分散させている可能性が示唆される。

同社は、クラウドサービスの仮想サーバーなどを使って、攻撃用IPアドレスを短期間で増やしたり切り替えたりしている可能性があるとみている。7〜9月に攻撃元となったIPアドレス数を国別にみると、U.S.が前年同期比87.9%増の4億5694万件で最多となり、日本が3.5倍の1億4554万件、ロシアが9.0倍の7917万件で続いた。

ウェブスキャンでは特定の大手クラウド事業者のネットワークを使った攻撃が全体の約49%を占め、送信元は19カ国に分散した。定型的な攻撃文字列にランダムな文字列を加えて繰り返し送信する例が多く、自動化ツールで機械的に実行されている可能性が高いという。同社は、特定IPアドレスの遮断だけでは対応しきれない場合があり、通信内容から攻撃を見分ける対策が重要だと指摘している。

当サイトの以前の記事では、日本企業を狙うサイバー攻撃が業種を問わず増加し、個人情報漏洩が経営課題として重みを増している点を整理しました。AI活用で攻撃が高速化・大規模化する可能性も踏まえ、脆弱性診断や認証強化、暗号化、不要データ削除などを含む多層的な対策と、サプライチェーン全体での備えが重要だと指摘しています。

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