スズキは新たな成長市場としてアフリカでの事業拡大を進めており、2030年度に同地域での販売を15万台へ引き上げることを目指している。目標は前期比で約2割増にあたり、同社は荒れた道路環境に対応できる低価格車への需要や人口増加を追い風とみている。
ハイライト
- スズキは2030年度までにアフリカでの年間販売台数を15万台とする目標を掲げ、現在の約12万7,000台から拡大を目指す。
- アフリカ新車市場は年間約140万台規模で、スズキは市場シェア9%を持ち、インド製小型車やSUVの販売が好調。
- 中国メーカーのChery Automobileによる日産自動車南アフリカ工場買収計画など競争激化の中、スズキは販売拠点拡充と顧客関係強化を推進。
アフリカ戦略の販売計画
Japan Today Businessによると、スズキはアフリカを主力市場のインドに続く「次のインド」と位置づけ、サハラ以南の地域を中心に販売基盤の強化を進めている。アフリカの人口は15億人を超え、世界最多人口のインドを上回っており、2050年には25億人まで増えると見込まれていることから、自動車需要の拡大余地が大きいとみられている。アフリカの新車市場は現在、年間約140万台規模で、スズキはこの地域で約12万7,000台を販売し、市場シェアは9%となっている。販売車の大半は地理的に近いインドで生産されており、公共交通が限られるコートジボワールでは配車サービス需要を背景に低燃費の小型車「Dzire」の販売が伸びている。
南アフリカでは走行性能の高さで知られるSUV「Fronx」が人気を集めているほか、人口と経済の急成長が見込まれるナイジェリアやエチオピアも有望市場と位置づけている。スズキは販売店と整備拠点の拡充も計画している。
新興国開拓力と競争激化
スズキは1980年代に競合に先んじてインド市場へ進出し、同国の首位自動車メーカーとなった実績を持つ。新興国市場を粘り強く開拓してきた強みをアフリカでも生かす構えで、昨年は認知度向上を狙ってアフリカで人気の高いサッカー大会のスポンサーにもなっている。一方で、アフリカでは中国メーカーの攻勢も強まっている。1月にはChery Automobile Co.が日産自動車の南アフリカ工場の買収を計画していることが明らかになっており、競争は一段と激しくなる見通しだ。
アフリカ事業を担当するスズキの加藤裕介マネージングオフィサーは、顧客との信頼関係を育み、長期的な関係を築くことを目指すとしている。
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