パーク24のカーシェアサービス「タイムズカー」で本人確認書類が流出し、なりすまし被害を防ぐため信用情報機関への本人申告が急増している。金融機関は不正利用の警戒を強めており、新規のクレジットカード発行や借り入れ審査で本人確認に通常以上の時間がかかる可能性がある。
ハイライト
- タイムズカーのシステムから約160万件の免許証画像などが流出し、信用情報機関への本人申告が急増している。
- KSCやJICCは本人申告受付を一時停止し、CICは届け出増加に伴い電話回線を9日に増強した。
- 本人申告情報は信用情報に5年間記載され、追加確認や審査遅延、利用者負担増の可能性が指摘されている。
本人申告の急増と審査の厳格化
日本経済新聞が報じたところによると、システムへの不正アクセスにより、タイムズカーでは約160万件分の免許証画像など本人確認書類が流出し、影響を受けた利用者から信用情報機関への問い合わせが続いている。流出した免許証画像が第三者に悪用され、クレジットカードやローンの申請に使われる懸念が強まっている。国内の信用情報機関は分野ごとに役割が分かれており、クレジットカード関連はCIC、消費者ローン関連はJICC、住宅ローンなど銀行融資関連はKSCが主に扱う。今回注目が集まっているのは、本人確認書類の紛失や盗難、流出の事実を信用情報に記載してもらう「本人申告」で、金融機関が審査時に不正利用リスクを把握しやすくする仕組みだ。
本人申告が記載されると、金融機関は通常より慎重に確認を進める。別の本人確認書類の提出を求めたり、登録住所への郵送確認や過去の電話番号への連絡を行ったりする場合があり、なりすまし防止の効果が見込まれる一方で、本人による正規の申し込みでも手続きが煩雑になりやすい。
KSCは9月29日にウェブ受け付けを一時休止し、JICCも10月1日と2日から4日にスマホアプリでの受け付けを停止した。CICの平田憲一執行役員は、届け出が通常より大幅に増え、電話もつながりにくい状況だと説明しており、CICは9日に電話回線を増強したと発表している。
利用者負担と金融サービスへの影響
本人申告をすると、信用情報には本人確認書類が流出した旨が5年間記載される。信用情報に傷がつくわけではないものの、新たなクレジットカード発行時などには追加確認が必要となり、審査完了まで時間を要する可能性がある。オンライン本人確認であるeKYCの利用もしにくくなる可能性がある。ITジャーナリストの三上洋氏は、クレジットカード発行や借り入れ審査で提出を求められる本人確認書類が増える場合があると指摘している。
一方で、本人申告の内容は申告から5年以内であれば削除申請が可能だ。すでに身に覚えのない契約が結ばれていないか確認するため、信用情報の開示を請求する手続きも用意されている。
各機関で本人申告にかかる費用は500円から2400円程度で、利用者には不正利用防止の効果と手続き負担のどちらを重視するかの判断が求められている。今回の情報流出は、個人情報管理の不備が金融審査や本人確認の運用全体に波及するリスクを改めて浮き彫りにしている。
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